かぼちゃのカロテンと同様に豊富なカロテンを含むにんじん。赤い(オレンジ)色の色素がLDLの酸化を防ぎます。かぼちゃよりたくさんのカロテンを含むにんじんは毎日食べたい食材です。
カロテンの含有量は、かぼちゃは100g中、400μgでしたがにんじんは100g中、900μgにもなります。2倍以上の含有量です。さまざまな食品の中でもだんとつのトップクラスです。
カロテンの抗酸化作用は、悪玉と呼ばれるLDLコレステロールの酸化を抑制するのみならずがんのもとになる強力な活性酸素からも細胞を保護します。カロテンには、α、β、γ-カロテンと3種類ありますが、最も多いのは、β-カロテンです。一般的にカロテンというのは、β-カロテンをさしているととらえていいでしょう。
にんじんの色素成分にはカロテン以外にもリコピンという物質も含まれます。トマトの赤い色素成分です。これは、カロテンをしのぐとも言われる抗酸化力があります。
また、コレステロールを抑えるビタミンCも豊富に含まれます。にんじんに含まれるカロテンの半分は体内でビタミンAに変化するため、ビタミンCとAの相乗効果も期待できます。
また、にんじんにはペクチンと呼ばれる水溶性食物繊維も豊富に含まれます。食物繊維には、水溶性と不溶性の2種類ありますが、悪玉コレステロールに効果を発揮するのは、水溶性です。水に溶けてゼリー状になると、小腸内の胆汁酸や悪玉コレステロールをからめとり体外に排泄する働きがあります。
海藻などに含まれるアルギン酸も代表的な水溶性食物繊維としてコレステロール値の低下に効果を発揮します。