脳のトレーニング「駅の反対ホームに降りて歩いてみる」

江戸時代に日本人の中には、公式に船に乗って太平洋の向こうまで探検した人はいませんでした。日本の中やその周辺を調べるための、多少の探検はあったかもしれませんが、外国のように本当の意味での冒険家や、長い航海で大陸を発見しようという野望を持つ人は現れませんでした。

鎖国ということも影響したのかもしれませんが、国を出るという考えは全くなかったようです。これはとても不思議なことです。しかし、これは日本人特有の思考なのかもしれません。島国で、他国にあまり関心がないいまでもそのメンタリティーは変わらないように見えます。

世界へ目を向けると、面白いところはいっばいあります。大きな客船で世界中を巡ると、日本という国がいかに小さな世界であるかがわかります。「冒険心」。それが私たち日本人には足りないような気がします。冒険心は脳をもっとも刺激し、大きな「地球」という空間を脳の中につくりあげてくれます。未知の世界を体験することで、脳という無限の空間はさらに広がっていくのです。

しかし、そうはいっても、大冒険などなかなかできるものではありません。ただし、その気持ちを持つことは大切です。それには、ほんのちょっとの好奇心があればいいのです。

普段、通勤、通院、通学に利用している駅周辺を思い浮かべてみてください。いつも自分の降りる側しか見たことがないのではないでしょうか。

忙しい毎日、反対側にまで足を向けることはなかなかできません。ふと気がつくと、自分の住んでいる地域であっても、いつも歩きまわっているところ以外は、意外に知らないものです。

そこで、たとえば休日、たまには駅の反対側を歩いてみましょう。こんなにいろいろな店があったのかと驚きを感じるに違いありません。自分では知っていると思っても、ちょっと離れてしまえば、意外に何も知らないのだと痛感します。

私も知らない街を歩いて「こんなところに、こんな店が」という発見がとても新鮮なはずですそうした心を忘れないことこそ、脳をいつも新鮮にして、新しいものをつくり出すきっかけとなるのです。

とくに知らないところを歩いたりすると、右脳には地図ができあがっていきます。とはいっても、わざわざ旅行に行く必要はありません。知らない場所を散歩するだけでも、右脳を刺激するには十分です。