冷え 自律神経 ストレス との関係性です。冷えと深く関係する自律神経そしてストレスの3つの関係性について。この3つの関係性はとても深く単純ではりません。
冷え 自律神経 ストレス が不安定失調症
医学の専門書などには、「冷え症とは自律神経失調症による血管運動神経障害である」と書かれています。便秘や生理痛といった不調も、自律神経がうまく働いていないことが関係しています。
この「自律神経」とは、どのような働きをするものでしょうか?
自律神経とは、呼吸をしたり、消化吸収をしたり、心臓を動かしたり、といった内臓の働きをつかさどっているものです。また、血液の流れもコントロールしているので、自律神経がうまく働かないと、冷え症が起きるというわけです。意節することなく働いているのが、自律神経の特徴です。避に、自律神経は、意志のカで動かすことができません。
自律神経には、緊張時に働く「交感神経」と、リラックス時に働く「副交感神経」の二つがあります。
この二つの神経は、体の状況に合わせて自動で切り替えを行っています。切り替えがうまくいかなくなった状態が、「自律神経失調症」と呼ばれます。
自律神経は、感情からも大きな影響を受けます。だから、自律神経失調症はストレスが原因になっていることも多いのです。
また、女性の体は、初潮から閉経にかけて、体の中でホルモンのバランスが激しく変化します。ホルモンのバランスが自律神経のコントロールに影響を及ぼすこともあります。自律神経失鞠症が女性に多いといわれるのは、このためです。
ストレスと自律神経の関係
心や体に感じるストレスは、自律神経に影響を及ぼします。心に受けるストレスが体に影響を与えるのは、人間ならでは。動物は過去を振り返ったり、将来を心配することはありません。そこで普段、感じるストレスについて、ちょっと考えてみましょう。
自覚のあるもの、自覚以上に大きな負担になるもの、そして、自覚のないストレス。その感じ方には個人差があります。自分にとってツライことを、素直に受け入れることが大切です。
自覚あるストレス
「いらいらする」「頭にくる」という攻撃的な気持ちはもちろん、「悲しいな」「うまくいかないな」といったブルーな気持ちのとき、心はストレスを感じています。思い当たることはありませんか?
物理的にストレスの原因を取り除ければ、それに越したことはありません。状況をよいほうへ変えることを考えでみましょう。
もし、それができない場合は、気持ちの受け取り方を工夫していきましょう。
- 身体的に感じるもの…騒音、悪臭、気温(暑すぎる、寒すぎる)、人混み(過密な状態)、狭い空間に閉じこめられる不快感など。/li>
- 人間関係 相性の悪い人にわずらわされる(職場の上下関係、取引先との関係など)、好きな人とうまくいかない(友人とのトラブル、不愉快な事件)など。
- 男女関係 恋人が欲しい、あるいは別れたい。また、ケンカ、失恋、離婚など、思い通りにいかない事柄。
- 仕事 仕事に対するプレッシャー、不満、トラブルなと。不快な仕事に対する我慢。
- 時間への強迫観念 時間に対する過度なプレッシャーや執着から生じ、ストレスや不安を引き起こすことがあります。
自覚以上のダメージがあるストレス
悲しみや苦しみ、あるいは喜びの場合。自覚はあっても、心は想像以上に大きなダメージを負っていることがあります。
- 大きな悲しみ 肉親、伴侶、恋人を失うことは、本人の自覚以上に大きな精神的負担となっています。伴侶との死別、離婚などは、その最たるものです。
- 新しい環境 結婚、離婚、引っ越し、転職、部署移動など、物理的に新しい環境に変わることは、大きな生活の変化なので、本人にも自愛があります。意外に思えるかもしれませんが、それが楽しく期待に満ちていたものであっても、今までと違うことをするというのは、ストレスになっていることもあるのです。
自覚のないストレス
一方、自分では意識していない間に、ストレスを感じている場合があります。「だるい」「やる気が起きない」「落ち込む」「もの悲しい」といった気持ちになるとき、そこには原因があるはず。それに気づかないでストレスが慢性化すると、直接、体に影響が出ることがあります。「これがストレスになっているんだ」と自分が認めることができれば、次のステップに進めるようになります。
- 習慣化した環境 その状態に慣れたために、不快を自覚しにくいものもストレスになります。通勤電車、人混み、騒音(電話の呼び出し音) など。
- 時間に追われる 秒刻みで忙しく働くことが習慣になっている場合、自分ではそれを心地よく感じている場合もあります。
- 刺激中毒 何かしていないと落ち着かない、という強迫観念にとらわれている場合もあります。ヒマな時間が怖く、休憩することなく次々に何かに取り組んでしまうのです。中には、休暇を取る=仕事を中断することがストレスに感じる人もいます
- 強制、責任感 「~しなければならない」「こうあらねばならない」と強く思うことは、大きなプレッシャーになります。また、それがうまくいかないとき、失敗したときに、必要以上に責任を感じて落ち込んだり、自分を責める原因になります。
- 禁止・我慢 やりたいことを禁止されることや、我慢することもストレスになります。ダイエットなど無理な食事制限をすることも含まれます。
- やるべきことを先に延ばす 苦手なこと、いやなことを先に延ばしても、結局はそれをやらなければいけません。この先延ばしがかなりのストレスを生み出します。
- 将来に対する不安 「このままだと私はどうなってしまうのだろう?」という不安が、ストレスとなります。現在が安定している状態であっても、それが崩れるかもしれない(けが、病気、職場からの解雇など) という不安、老いや死に対する不安も含まれます。また、女性にとっては、「結婚、出産」といった人生のターニングポイントもこれにあたります。特に、タイムリミットがある出産は、かなりのプレッシャーとなっている場合が多いのです。
ストレスとのつきあい方
あなたにとってのストレスは何でしたか?思い当たるものがたくさんあったのではないでしょうか? ストレスと無縁の生活を送るのはとても難しいことです。でも、やり方ひとつで、ストレスを軽くすることはできます。ストレスを認めることができたら、ストレスを軽くするヒントを実行してみましょう。
- 心へのアプローチ いやな部署から転属を希望する、会社を辞めて転職するなど、ストレスの原因を物理的に取り除くことは、たしかに効果があります。でも、なかなかそれができないのが現実ですね。そこで、考え方の角度をちょっと変えてみましょう。
まずは、自分にとってのストレスの存在を認めることが大切です。「これがストレスになっているのだな」と気づき、それを受け入れることです。原因がわかったら、対策を立てられるものには対処します。
悩んでも解決できないものは、とりあえず、「今の状況はこうなのだ」と認識し、「必ずいつか解決できる」と楽観的になりましょう。考えすぎはストレスを大きくするだけで、心を楽にはしてくれません。過去に対して「後悔を引きずらない」ようにしてみましょう。起きてしまったことをクヨクヨ考えても意味はありません。それは、自分をいじめているだけなのです。「反省」するのではなく、失敗を活かすための「学習」をした、と考えてみましょう。そして、将来について「心配の先取りをしない」ようにしましょう。実際に、その状況が起きたときにどうしたらよいか考えればいいのです。心配して、心を疲れさせるのは、時間の無駄ですよ。 - 体へのアプローチ 考え方を変えて、ポジティブシンキングを目指すのもいいですが、それが難しいこともあるでしょう。実は、もっと簡単に、心のストレスを軽くする方法があります。それは、体を楽にしてあげることなのです。心が緊張すると体も硬くなるし、心が穏やかだと体もとても楽です。だから、心の感じているストレスを、体からほぐすこともできるのです。運動をして体を動かせば、心と体は爽快感を味わえます。また、筋肉運動によって、脳内ホルモンのドーパミンが出ます。そうすると、やる気が出る、前向きになれるなど、実際に心に変化があらわれたりします。治療院に通うなど、専門家の手を借りて、体を楽にすることも効果的です。体を楽にしてもらう、気持ちよくしてもらうと、心も軽くなるはずです。この本で紹介している解消法は、どれも体が気持ちよくなる方法です。これがストレス解消に役立っていきますよ。体が楽になれば、ストレスに凝り固まった心がほぐれます。そして、気持ちがやわらかく、心がまあるくなるのがわかるはず。心が軽くなれば、問題を解決する元気もわいてくるというものです
まとめ
冷えと自律神経の関係
自律神経は、体内の様々な無意識の機能を調節する神経系で、交感神経と副交感神経の二つに分かれます。これらの神経は、体温の調節にも大きく関与しています。
- 交感神経: 活動時や緊張状態のときに優位になります。交感神経が優位になると血管が収縮し、血流が悪くなり、手足が冷えやすくなります。
- 副交感神経: 休息時やリラックスしているときに優位になります。副交感神経が優位になると血管が拡張し、血流が良くなり、体が温まります。
自律神経のバランスが崩れると、体温調節がうまくいかず、冷えを感じやすくなります。
冷えとストレスの関係
ストレスは体に様々な影響を及ぼしますが、特に自律神経に大きな影響を与えます。
- ストレスの影響: ストレスを感じると、交感神経が過度に働き、血管が収縮します。その結果、血流が悪くなり、冷えを感じることが多くなります。
- 慢性的なストレス: 長期的なストレス状態にあると、常に交感神経が優位になり、血流の悪化や冷えが慢性的になります。
自律神経とストレスの関係
ストレスと自律神経は相互に影響し合います。
- ストレスによる自律神経の乱れ: ストレスがかかると交感神経が優位になりやすく、副交感神経が働きにくくなります。これにより自律神経のバランスが崩れ、体温調節がうまくいかなくなります。
- 自律神経の乱れによるストレス: 自律神経のバランスが崩れると、体の機能が正常に働かず、結果としてさらにストレスを感じるようになります。
冷え、自律神経、ストレスの三つの関係性
- 冷えがストレスを引き起こす: 冷えにより体調が悪くなると、それ自体がストレスとなります。冷えによる不快感や体調不良は、精神的な負担となり、さらにストレスを増大させます。
- ストレスが自律神経を乱し、冷えを悪化させる: ストレスにより自律神経のバランスが崩れると、体温調節がうまくいかず、冷えが悪化します。
- 悪循環: 冷え、ストレス、自律神経の乱れが互いに影響し合うことで、冷えが悪化しやすくなり、悪循環に陥ることがあります。
対策
- リラックス: ストレスを軽減するためにリラックスする時間を持つことが重要です。ヨガや瞑想、深呼吸などが有効です。
- 温める: 体を温めることで自律神経のバランスを整え、冷えを改善することができます。温かい飲み物や入浴、適度な運動が効果的です。
- 規則正しい生活: 規則正しい生活を送ることで、自律神経のバランスを整えやすくなります。十分な睡眠やバランスの取れた食事が重要です。
このように、冷え、自律神経、ストレスの関係を理解し、適切な対策を講じることで、冷えを改善し、健康を保つことが可能です。