骨粗鬆症 (こつそしょうしょう ) とは どんな病気でしょうか2022 年時点の日本における骨粗鬆症の患者数は約1,280万人です。このうち、女性が980万人、男性が300万人と、女性に圧倒的に多くみられます。
年齢別では、50歳以上の女性の3人に1人が骨粗鬆症と診断されており、年代別には50代で9人に1人、60代で3人に1人、70代では2人に1人の割合で骨粗鬆症になると言われています。かなりの数です。
骨粗鬆症 (こつそしょうしょう ) とは 骨量が減少することでがもろくなる病気
「骨粗鬆症」とは、骨にすが入って組織がスカスカになり、骨折を起こしたり、起こしやすくなったりしている状態のことをいいます。
骨の強さを調べるには「骨量(骨塩量)」や「骨密度」の数値が使われます。
骨量とは骨に含まれるミネラルの量のことで、これにはカルシウムとリンのほか、少量のマグネシウムやナトリウムも含まれます。
骨量が骨全体のミネラルの量を表すのに対し、単位容積あたりの量を示すのが骨密度です。日本では、成人(20~40歳)の平均骨量である「若年成人平均値」を100とした場合、骨量が70% 未満の状態を「骨粗鬆症」、70~80% の状態を「骨量減少」と定義しています。
骨量は10歳代後半から20歳代前半で最大になった後、徐々に減少していきます。
とくに女性の場合、閉経後、急に骨量が減ることが多いため、50歳代で約10~20% 、60歳代で40~50% もの人が骨粗鬆症を発症しているといわれています。
症状が進行しないと自覚症状があらわれない
骨粗鬆症は、静かに進行する病気で、骨量が減少してもとくに自覚症状はありません。しかし、そのまま放置すると背骨が潰れて変形し、背中や腰が痛む、背中が丸くなる、身長が縮むなどの症状が現れ、ちょっととしたことで骨折するようになります。高齢者の場合、骨折がきっかけとなって寝たきりになるケースも多く見られるので、十分な注意が必要です。
骨粗鬆症 症状
骨粗鬆症は骨密度が低下し、骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気です。初期には自覚症状がないことが多いですが、進行するとさまざまな症状が現れることがあります。以下は骨粗鬆症の主な症状です。
初期症状
- 自覚症状がない: 初期段階ではほとんど症状がなく、骨密度の低下に気づかないことが多いです。
進行期の症状
- 骨折
- 軽度の衝撃でも骨折しやすくなる。特に、腰椎、大腿骨、手首、肋骨などが骨折しやすい部位です。
- 脊椎圧迫骨折が起こると、身長が縮むことがあります。
- 慢性的な痛み
- 腰痛や背中の痛みが持続することがあります。これは圧迫骨折や骨の変形によるものです。
- 姿勢の変化
- **猫背(脊椎後弯症)**になることが多いです。脊椎の圧迫骨折により背中が丸くなります。
- 身長の低下
- 圧迫骨折や脊椎の変形により、身長が縮むことがあります。
- 骨折後の回復が遅い
- 骨が弱いため、骨折後の回復が遅く、痛みが長引くことがあります。
骨粗鬆症の予防と管理
- カルシウムとビタミンD の摂取: 骨の健康を維持するために必要です。ビタミンD 多い
- 定期的な運動: 特に、体重をかける運動(ウォーキングやジョギング)が骨密度を維持するのに役立ちます。
- 禁煙と飲酒の制限: これらの習慣は骨の健康に悪影響を及ぼすため、控えることが推奨されます。
- 骨密度検査: 特に高リスク群(高齢者、閉経後の女性、家族に骨粗鬆症の病歴がある人)は定期的に骨密度を測定することが重要です。
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骨粗鬆症は早期に発見し、適切な治療と生活習慣の改善を行うことで、進行を防ぎ、骨折のリスクを低減することが可能です。
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