サイトアイコン 健康メモ

免疫力の要 腸の敵 過敏性腸症候群

免疫力の要 腸の敵 過敏性腸症候群 についてです。最近では、過敏性腸症候群のための下痢止めの薬の CM をよく目にするようになりました。働き盛りの男性には、会社に行くために電車に乗ると急にお腹が痛くなって下痢を起こす、大切な会議の前になるとトイレに行きたくなる、などの症状が見られるといわれています。

これは 過敏性腸症候群 の典型的なケースとしてあげられ、悩む人も多いといわれています。

また万一の場合が心配で、快速電車ではなく各駅停車の電車に乗り、すぐにトイレに駆け込めるようにしている、 各駅停車症候群 という 過敏性腸症候群 から派生した症状もあるようです。

過敏性腸症候群は、まだ根本的な原因は解明されていません。しかし最近の研究では「消化管運動の異常」と「消化管の知覚過敏」が、その原因と指摘されています。

もっとわかりやすくいいますと、「嬬動運動などの腸管運動の異常」と「腸管がわずかな刺激にも反応する」ということです。以前は、ストレスとの因果関係が取り沙汰されていましたが、現在ではストレスは根本的な原因というよりも、症状を悪化させる増因要素であることがわかってきました。

また一般には知られていませんが、過敏性腸症候群は、下痢型、便秘型、便秘と下痢の混合型があります。しかし下痢止めの CM のシチュエーションに見られるように、下痢型が典型的症状としてクローズアップされています。

過敏性腸症候群は、日本人の 10 ~ 15 % の人が該当すると推測されていますが、実際には典型的な患者はそれはど多くはありません。薬の CM などのイメージ先行になっているのかもしれません。下痢型の過敏性腸症候群には「イリボー」という特効薬がありますが、あまり使用されてはいないようです。

イリボーは遠心性神経のセロトニン5-HT3受容体に拮抗することによって下痢を改善し、求心性神経のセロトニン5-HT3受容体に拮抗することによって腹痛を改善します。通常、下痢型過敏性腸症候群の治療に用いられます。

病院で 過敏性腸症候群 と確定診断される人が意外と少ないのがその理由です。下痢型過敏性腸症候群は、慢性的な下痢が 6 ヶ月以上継続するのが医学的診断の基準です。しかし多くの場合は、症状が似ているものの、もっと軽い「機能性下痢」や他の病気であることが多いのです。

しかし「過敏性腸症候群かも?」と心配な方は、受診をおすすめします。原因もわかりますし、症状に合った薬、医師のアドバイスも得られます。過敏性腸症候群のイメージにとらわれて、安易に市販薬の下痢止めを常用することは、腸の機能を低下させます。腸の健康のためには自分の腸の状態を正確に知ることも大切です。

過敏性腸症候群の詳細はこちら。
免疫力の要 腸の敵

モバイルバージョンを終了