うつ病早期発見のために

うつ病のサインに気づく

うつ病と思わせるサインのようなものがあります。そのサインに気づいたら、なるべく早く専門医に相談することが、早期治療・早期回復につながります。
うつ病の症状は多様で、しかも似たような症状をあらわすほかの病気もありますので、うつ病かどうかの判断はそれほど容易なことではありません。

まして、それまでうつ病についてほとんど予備知識のない人(家族)が早期発見をするのはかなりむずかしいことです。
そこで、ここではうつ病のサインにはどのようなものがあるのか、もう少し具体的にみていきます。
サインは、「これまでとくらべて、どうも調子がおかしい」ということに気づくことが基本になります。
以前に比べて

  • よくとりこし苦労するようになった
  • 過去にしてしまったことを、「とり返しがつかない」と、いつまでもくよくよ後悔するようになった
  • 自分は不必要な人間だと感じるようになった
  • 特に男性の場合は、セックスに興味がなくなった

というようなこともサインとなります。次に、家族やまわりの人たちが気づくサインとしては次のようなものがあります。
以前に比べて

  • 元気がなくなった
  • 何をするにも億劫に見える
  • 口数が減った
  • ゴルフや映画鑑賞、旅行など好きだった趣味に興味がなくなった
  • 仕事が遅くなったりミスが目立つようになった
  • タバコの酒の量が減ったり、増えたりしている
  • 主婦の場合、料理や掃除洗濯な家事をするのが億劫そう
  • 女性の場合、服装や化粧に関心がなくなった

これらはほんの一例です。自分自身で気づくにしても、また家族が気づくにしても、こうしたことは日常的にはそれほど珍しいことでもないため、つい見すごしてしまいがちです。

判断は、長く続いているかどうかです。要は、「いつもとちょっと違う」ということに早く気づくことなのです。「これまでと何か違う。しかも、その違いの程度も強いし、それがいつまでも続いている」と感じたら、早めに専門医に相談する必要があります。

専門医の受診が遅れてしまうと

早期発見のためには、できるだけ早くうつ病のサインに気づくことが肝心であると述べました。ところが、せっかくこうしたサインに気づきながら、受診が遅れてしまうケースがあります。

ひとつは、精神科を訪れることに対して、いまだに抵抗感がある人の場合です。心の病気についてはメディアでもよくとり上げられ、偏見や誤解があまりなくなってきたおかげで、一般の人々の精神科に対する抵抗感はかなり薄くなったといわれます。しかし、それでもまだまだ精神科には行きづらいと思う人は多いようです。

本人も家族も、せっかくうつ痛のサインに気づいていながら、なかなか病院に行く気になれず、ぐずぐずしているうちに症状が重くなってしまうことがあるのです。また、本人が「どうも、おっくうだ」とか「どうも、このごろ憂うつだ」と心の変調を感じていても、家族やまわりの人が「たいしたことはない」「気のせいだ」と勝手に決めつけてしまう例もあります。

たしかに、だれでもこうした気分になることはよくあることなので、家族がそう思ってもしかたがないかもしれません。まして、家族にそれまで心の病気になつた人がいなければ、経験も知識もありませんから、まさか精神面の病気だとは気づかないのです。

そうしたケースとして、産後うつ病があります。女性が出産をきっかけに発症するうつ病を産媒僚期うつ病といいますが、夫や家族は産婦のいつもと違う様子に気がついても、「お産という大役をしたあとなのだから、疲れて元気がなくなるのはあたりまえ」と考えて、まさかうつ病などとは思わないことがあるのです。
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別の病気だと勘違いしてしまう

更年期障害の場合も、この障害についてはよく知られていますから、うつ病のサインがあらわれていても、「それも更年期障害のせいだろう」と考えて、専門医にかかるのが遅れてしまうケースがしばしばあります。

同様に、「仮面うつ病」では体の症状が前面に出ますから、どうしても体の症状ばかりが気になり、結果として精神科の医師にみてもらうことが遅くなって症状を悪化させてしまう例が少なくありません。また、神経症と軽症うつ病の症状は非常によく似ています。

このため、本人に元気がなくなっても、「単なるノイローゼだろう」と軽く考えて、受診が遅れてしまうこともあります。もちろん神経症であっても、きちんとみてもらう必要があるわけですが、ノイローゼというと軽くみられる風潮もあって、専門医にみてもらう機会を逸してしまうことが多いのです。
女性特有のうつの症状