太る原因 腸内フローラ !短鎖脂肪酸で脂肪蓄積を止めるメカニズムと食べ物

太る原因 腸内フローラ 内臓脂肪
太る原因 腸内フローラ

太る原因 腸内フローラ !短鎖脂肪酸で脂肪蓄積を止めるメカニズムと食べ物を紹介します。内臓脂肪や肥満の原因に腸内フローラが深く関連している ことがわかってきました。腸内環境が太る 太らないの鍵を握っているということです。

ご飯もパンもうどんでもお肉も揚げ物も、食べすぎれば脂肪に変わる…。それはそうですが、同じような食事をしていても、太りやすい人もいれば、太りにくい人もいます。

痩せの大食いというような言葉があるように痩せていても大食いの人はたくさんいます、食事の量を注意していても太ってしまう人もいます。

 

もうお分かりのとおり、「太るか、太らないか=脂肪を貯めるか、貯めないか」の大事なポイントは、腸内フローラ が握っています。

  • 太っている人と、やせている人では、腸内フローラの傾向が違う
  • 太っている人は「バクテロイデス門」が少なく、「ファーミキューテス門」が多い
  • 太っている人の腸内フローラを移植された人が、太った
  • 太っている人が体重を減らしたら、腸内フローラが良くなった

また、次のような実験があります。

無菌状態で育てたマウスに、太っている人とやせている人の腸内フローラをそれぞれ移植し、同じエサ、同じ運動量でおよそ1ヶ月間間育てたところ、やせている人から腸内フローラをもらったマウスには特に変化はなく、太っている人から腸内フローラをもらったマウスばかりがどんどん脂肪が増えて太っていきました。
しかも、人を変えて何度実験を行っても、同じ結果でした。まったく同じ生活をしていても、腸内フローラ次第で、太ってしまうということです。

内臓脂肪や肥満の原因に腸内フローラが深く関連している

では、どんな腸内フローラだと太りやすいのでしょうか。ヒントは、「太っているマウスは バクテロイデス 門が少なく、ファーミキューテス 門が多い」ということにあります。

といっても、難しい横文字を覚える必要はありませんから、安心してください。重要なのは、太っているマウスの腸内では少なくなっているバクテロイデス門の腸内細菌は、水溶性食物繊維をエサに「短鎖脂肪酸」という物質をつくるということです。

この短鎖脂肪酸が、肥満を防いでくれることが分かってきました。

肥満にストップをかけてくれる 水溶性食物繊維

太るというのは、脂肪細胞が紳胞内に脂肪を蓄えてパンパンにふくれる状態です。ひとつひとつの脂肪細胞が、血液中から栄養分をとり込んで、風船がふくらむように肥大化するのです。

腸内細菌がつくった短鎖脂肪酸は、腸から吸収され、他の栄養素と同じように血管に入って全身の細胞に運ばれるのですが、じつは、脂肪細胞は短鎖脂肪酸を見つけると、栄養分をとり込んで脂肪として蓄えることを止めるのです。つまり、短鎖脂肪酸は、肥満にストップをかけてくれる存在なのです。

一方で、短鎖脂肪酸が流れてくると、交感神経も刺激を受け、体温を上げたり心拍数を上げたりして、エネルギー消費を増やす方向に働くことも分かってきています。

というわけで、太りにくい体になるには、腸内細菌に短鎖脂肪酸をどんどん作ってもらうことが大切なのです。

バクテロイデス門の腸内細菌は、水溶性食物繊維をエサに短鎖脂肪酸をつくると説明しましたが、短鎖脂肪酸をつくってくれるのは、バクテロイデス門の腸内細菌だけではありません。ちなみに、バクテロイデス門は日和見菌に属する腸内細菌ですが、善玉菌を好む日和見菌と言われています。

少し難しいのですが、水溶性食物繊維をエサに善玉菌が短鎖脂肪酸をつくってくれる、ととらえていただければ十分です。

水溶性食物繊維が豊富な食事をしていると、それを好物とする善玉菌が増えて、そのお返しに短鎖脂肪酸をたくさんつくってくれ、私たちの体は太りにくい体になっていくのです。

太る原因は腸内フローラ!短鎖脂肪酸で脂肪蓄積を止めるメカニズムと食べ物 まとめ

同じ食事をしていても太りやすい人と太りにくい人がいるのは、「腸内フローラ」のバランスが深く関わっていることが分かっています。腸内フローラは、「太るか、太らないか=脂肪を貯めるか、貯めないか」の鍵を握っているのです。

1. 肥満と腸内フローラの関係

太っている人は「ファーミキューテス門」という菌が多く、「バクテロイデス門」という菌が少ない傾向にあることが示されています。動物実験でも、太っている人の腸内フローラを移植されたマウスが太るという結果が出ており、腸内フローラが肥満の直接的な原因となり得ることが裏付けられています。

2. 短鎖脂肪酸が「肥満にストップをかける」メカニズム

太りにくい体をつくる鍵は、腸内細菌が作り出す「短鎖脂肪酸」です。この短鎖脂肪酸には、主に2つの重要な働きがあります。

  1. 脂肪蓄積の抑制:短鎖脂肪酸は腸から吸収され全身に運ばれますが、脂肪細胞はこれを見つけると、血液中から栄養分を取り込んで脂肪として蓄積する働きをストップさせることが分かっています。
  2. エネルギー消費の促進:短鎖脂肪酸は交感神経を刺激し、心拍数や体温を上げることで、エネルギー消費(代謝)を増やす方向に働きます。

短鎖脂肪酸は、「脂肪の蓄積を抑える」と「エネルギー消費を増やす」という両面から、太りにくい体づくりをサポートします。

3. 短鎖脂肪酸を増やすための「食べ物」

短鎖脂肪酸は、腸内細菌が特定の食べ物、特に水溶性食物繊維をエサとして発酵・分解することで作られます。短鎖脂肪酸を好む善玉菌やバクテロイデス門の菌を増やすために、以下の水溶性食物繊維が豊富な食品を意識して摂取しましょう。

  • 海藻類:昆布、わかめ、もずく、めかぶなど。特有のぬめり成分が豊富です。
  • 野菜類:ごぼう、たまねぎ、ねぎ、アボカドなど。たまねぎやねぎは毒素の排泄もサポートすると言われています。
  • きのこ類:エノキタケ、シメジ、エリンギなど。
  • 穀物:大麦、もち麦、オートミールなど。
  • 果物:りんご、バナナ、柑橘類など。

水溶性食物繊維を摂取し、腸内細菌に短鎖脂肪酸をたくさん作ってもらうことが、太りにくい体質への改善につながります。

ちなみに たまねぎやネギの水溶性食物繊維は毒素を排泄してくれる働き もあります。

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内臓脂肪を減らす時に避けられない「腸内フローラ」の存在

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