お酢の効能、効果は第二次世界大戦中の味噌のカビがきっかけ
第二次大戦(1939年~1945年)中、潜水艦内では大事な食糧である味噌が、すぐかびてしまい、大きな問題となりました。
困りはてた海軍当局は、ついに東京大学薬学部に何かよい防止案はないかと相談しました。相談を受けた薬学部長の秋谷博士は、「それなら味噌にクエン酸を混ぜたらよい、酸っぱい味噌になるが別段毒ではない」と答えました。
それを潜水艦内で実行したところ、問題が解決し艦員の健康状態がよくなったばかりか、それまでよりも長く潜航できるようになりました。潜航時間の増加は、戦闘能力の増加でしたから海軍当局はとても喜んだそうです。
しかし、これすらも軍事機密扱いで、外部には知らされていませんでした。戦後になってやっと、その話を聞かされた秋谷博士は、さっそく自分でもクエン酸を飲んでみました。戦後まもなくの食糧難の時代ですから、博士も健康に自信がなかったのですが、クエン酸のおかげでたいへん元気になったそうです。
驚いた博士は、部下と一緒にクエン酸のほかに酢酸、酒石酸、乳酸も人体実験し、その結果を昭和31年度の「日本薬学雑誌」に発表するとともに、NHKラジオで国民にお酢、クエン酸をとることを奨励しました。
しかし、当時はまだ十分にはクエン酸の生理的効果が解明されていなかったため、学界権威に認められることもなく、残念ながら広範な運動とはなりませんでした。その後、お酢の科学的研究と、クエン酸の生理学・臨床医学での研究成果が、博士の提言の正しさを証明することとなりました。
今では、お酢・クエン酸の健康に対する効能は、学界をはじめ、一般にも広く知られるところとなっています。
評価されている代表的なお酢の効能
- 細胞の新陳代謝を活性化する
- 血液をアルカリに保つ
- 乳酸を分解するので、疲労回復、肩こりに有効
- 善玉コレステロールを増やし、動脈硬化、高血圧に有効
- 消化を促進して、便秘を防ぐ
- い殺菌力、防腐力があり、食品を保存したり、外用に活用できる
- ほかの食品の有効成分を抽出するのに有効
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