打ち身、筋肉痛の基礎知識
打ち身をした場合、皮ふの表面の損傷はたいしたことなくても、中の筋肉組織は炎症を起こしていることが多く、痛みを感じます。
これは、ぶつかったショックで毛細血管が破損を受け、皮下組織内に血液が流れでてしまうためです。当初はそれほど痛まなくても、あとになってから痛みが激しくなってくる場合もあるので注意しましょう。ぶつけたら、できるだけ早めにアイシング(打撲した部分を水か氷で冷ます)することが早く治すコツです。
炎症をすみやかに解消させるには、打撲した部分の内出血を止め、さらに固まった血液を除去して損傷を受けた組織を再生させるようにします。筋肉痛は、激しい、あるいは長時間の作業や運動で、筋肉が固くなったために血のめぐりが悪くなり、その部分への栄養分や酸凛の供給が不足することで発生します。発生のメカニズムは、肩こりなどとよく似ています。こちらのほうは、筋肉をほぐして血行をよくしていくことで解消します。
打ち身・筋肉痛とお酢
実際にあった例です。ある朝、部員のA君が右肩のあたりを左手で押さえるようにして出勤してきました。シャツをめくってみると、上腕部一帯が青く、あざになっています。なんでも出勤前に参加した早朝野球で、ボールを追って味方と激突、転んだ拍子に右肩あたりをしたたかにグランドにぶつけたとのこと。
下手な草野球ではよくある話です。「相変わらずドジだな」と笑いかけた編集長の頭に、ふっとよい考えがひらめきました。以前に「お酢は打ち身や捻挫にもいいんですよ。機会があったら、一度試してみてください」といわれたのを思いだしたのです。
ちょうどいい、自分で実験台になってみよう!というわけです。その場で、上半身裸になり、あらかじめ教わっていた方法で湿布。さらにこのお酢湿布をつづけてみようと実験したのです。
翌朝、元気でしかもいきなり右腕をグルグル回して、「痛みはすっかり取れていたのです。やっぱりお酢が効いた以外に考えられません。
専門家の話では、お酢が打ち身や筋肉痛に効くのは、主成分であるアミノ酸の「組織再生力」のおかげで、アミノ酸にはタンパク質合成を活発にする働きがあり、これが打ち身によって傷んだ細胞の回復を早めるとのことでした。
活用法
打ち身や筋肉痛の場合には、アミノ酸含有量の高いもの(玄米酢など)を使うようにします。お酢をガーゼや脱脂綿に浸し、患部を湿布します。お酢が流れないように、さらに患部をビニールなどでくるむとよいでしょう。
うどん粉にお酢を混ぜて練ったものを、患部にあてる方法もあります。これだと、お酢が流れにくくなります。うどん粉がカラカラに乾いたら取り替えるようにします。
コメント