便秘の基礎知識
一般に知られている便秘解消法は、繊維質の食物を食べることで、腸の運動を促進して便通をよくするというものです。バナナ、タケノコをはじめ繊維の多い食物はいろいろあります。トクホからも食物繊維のイサゴールなどもでています。
しかし、慢性的で、ひどい症状の人になると、それだけでは解消しません。そこで便秘薬を飲んだり、無理に下痢症状になるように仕向けたりする人もいますが、これは健康そのものを害することもあるので注意が必要です。便を出したくなる「便意」は、大腸の出口にある直腸部分に便がたまったことを脳が感知して、便を出すように、いわゆる指令を出すことです。
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しかし、この脳からの指令はそれほど強くないもののようで、ちょっとしたことで受け取り損ねてしまうのです。その意味で便秘はかなり神経的な影響も受けるわけです。たとえば、通常は毎日きちんと便が出る人でも、旅行に出かけたり、仕事やそのほか精神的な緊張や疲れがあると、便意を感じなくなってしまうことがあります。恋の悩みなども一因になります。
ですから、少しでも便意を感じたら「もう少しあとで行こう」などと我慢せず、できる限りその時すぐにトイレに行くことが大切です。そうすることで次第に、きちんと定まった時間に便が出る習慣ができていきます。
便秘とお酢
便秘を治す、最も簡単な方法は水をたくさん飲むことです。水をかなり多量に飲むと過剰分が腸に入り、たまって固くなっている便に水分を与え、軟らかくして、便が出やすくなってくるわけです。
そのほか冷たい牛乳や塩水を飲み、腸の活動を活発にして、多少下痢気味にするという方法もあります。しかし、水を多量に飲むというのはたいへんなことですし、冷たい牛乳で下痢症状や腹痛を起こす人もいます。下剤などの薬に頼るというのも感心しません。これまでも再三述べているように、お酢は体内の新陳代謝を高めるので、便秘の解消にも効果があります。
お酢をとることで、腸内の活動が活発になり、炭酸ガスが発生して便意を促すのです。
活用法
ピーナッツや大豆の酢漬けは、神経痛の特効薬としても知られていますが、便通をよくする働きもあります。豆類には消化を促進する働きがあり、これがお酢と一緒になることで相乗的な効果として現れるようです。
つまり、腸内にたまりやすい食物の残りかすなどを体外に押しだす働きをする食物繊維と、腸液の分泌を促して消化吸収能力を高めるお酢の働きとが、うまくマッチするのでしょう。
大豆の酢漬けを作るのは簡単です。まず、大豆1合ほどを軽く水洗いしてから水を切り、3合の酢と併せてガラスビンに入れ、3日~4日ほど冷蔵庫に入れておきます。すると、大豆はお酢を含んで大きくふくれ、柔らかくなっているはずです。
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この酢大豆をl日に5〜6粒ずつ食べるのです。盃1杯のお酢を一緒に飲めば、なお効果的です。味にうるさい人向きには、酢大豆にハチミツを加えて口あたりをよくするという方法もあります。
また、玄米酢よりもリンゴ酢のほうが飲みやすい人は、それでもかまいません。コップ1杯の牛乳に、盃1杯のリンゴ酢を混ぜて飲むという方法もあります。
お酢を水割りにして、ハチミツを加えても効果があります。そのほかいろいろなバリエーションが考えられるので、自分なりの「酢入り便秘解消飲みもの」をあみだし、秘伝としておくのも楽しいのではないでしょうか。
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