生の野菜と温野菜などの加熱した野菜のバランス 黄金バランス

生野菜を毎日食べることの重要性は、十分にわかっていただけたと思いますが、さらに野菜のパワーの恩恵にあずかる方法をここでは紹介しましょう。

まず「いろいろな種類の野菜を食べる」ということです。巷の健康番組などで「タマネギで血液サラサラになる」と聞けば、毎日毎食タマネギを食べる。「ニンジンジュースがガン予防にいい」と聞けば、毎朝ニンジンだけを搾ってジュースにして飲む。

このように1種類の野菜だけを続けて摂るやり方は、栄養のバランスが悪くなり、実はあまり体によくありません。ひと言に野菜といっても、それぞれに含まれる栄養素は違います。

また旬の野菜ほど栄養素が高いので、夏ならば夏野菜を摂るなど、季節感をもって野菜を選びましょう。さらに「調理方法をエ夫して、なるべくたくさんの量を食べる」ということも大事です。

酵素栄養学的には、生野菜が最も酵素が豊富で体にいい食べ物ということになりますが、毎日生のものだけで過ごすのは、現代の私たちの暮らしではなかなか難しいものです。

野菜の中には、加熱調理したほうが栄養価がアップしたり、消化がよくなるものもあります。例えばニンジンは、生で食べるより、ゆでたり妙めたりしたほうが、栄養が吸収されやすくなります。

キノコ類や豆類、イモ類も、加熱調理したほうが消化がよくなります。また野菜は煮ると、普通に咀嚼しただけでは壊れない、野菜の細胞膜が破壊され、栄養成分の吸収がよくなります(もっとも酵素は加熱されると填れてしまいますが)。

このように加熱調理した野菜にもたくさんのメリットがあるので、「生野菜は毎食食べるようにして、昼食や夕食で煮たり妙めたりした野菜をプラスする」という摂り方がベストではないかと思います。

目安としては、1日の野菜摂取量の中で、少なくても生野菜は半分以上、残りが加熱調理した野菜となるように心がけましょう。