炎症を終わらせてくれる EPA DHA

炎症を終わらせてくれる EPA DHA についての情報です。動脈硬化の直接的なきっかけは、免疫細胞と酸化コレステロールの闘いという炎症反応です。

炎症を終わらせてくれる EPA DHA

炎症を終わらせてくれる EPA DHA

そして炎症が慢性的に続くことで、動脈硬化がさらに進行していきます。私たちの体の中にも、炎症を終わらせてくれる物質があることが分かってきました。その 1 つが、青魚に多く含まれることで有名な EPA ( エイコサペンタエン酸 ) と「 DHA ( ドコサヘキサエン酸 ) だったのです。

EPA については、炎症を抑える働きだけではなく、はかにも血管に良い作用を持っることがすでに分かっていました。体内に入った EPA は、血管の最も内側にあり、直接血液に触れている血管内皮細胞に取り込まれるのですが、EPAをとり込んだ血管内皮細胞は、さまざまな良い指令を出してくれます。

血圧の上昇を抑えて高血圧を予防したり、傷ついた血管の細胞の炎症を抑えて血栓ができないように働きかけたり、すでにできてしまった動脈硬化のコブを壊れにくい安定した状態にするように手助けしたりと、血管を健康な状態に導いてくれるのです。

こんな研究結果も出ています。1 万 8 千人強の高脂血症の方を対象に、日本で行われた大規模調査です。対象の方たちを 2 つのグループに分けて、一方のグループではコレステロールを下げる薬のみを服用してもらい、もう一方のグループでは同じ薬に加えて高濃度の EPA が入った薬も併用してもらったところ、コレステロールや中性脂肪の数値には明らかな違いはなかったにもかかわらず、EPA も一緒にとったグループのほうが心筋梗塞や狭心症、心臓突然死を起こした人の割合は低かったのです。

つまり、動脈硬化やその先に起こる心臓病を予防するには、コレステロール値や中性脂肪値をコントロールするだけではなく EPA を十分にとることが大事ということです。
血管のアンチエイジングには EPA が大事ということはよく言われている最近の常識です。

一方、DHA のほうは、脳の働きを良くするということで、認知症の予防・改善に効果があることは有名ですが、これまで「血管の健康にはあまり関係していないのでは」と考えられてきました。

ところが、最近になって、炎症を抑える働きが EPA 以上に強いことが分かってきて、注目されています。少し前まで、炎症がどうやっておさまっていくのかは、よく分かっていませんでした。蚊に刺されて赤く腫れ、かゆくてたまらなかった所も 1 日 2 日経てば、赤みもおさまり、かゆかったこともすっかり忘れていますね。

このように自然と治っている裏側では何が起こっているのか、ハッキリとは分かっていなかったのです。

ところが、最近の研究によって EPA と DHA が炎症を終わらせる物質(炎症終焉物質) を出していることが分かってきました。ですから EPA と DHA がリッチな状態をつくると、炎症が早く終わるようになります。「慢性的な血管の炎症」と言われる動脈硬化はもちろんのこと、皮膚の炎症である肌荒れにだって効果大です。

  • EPA と DHA には、炎症を終わらせる働きがある
  • EPA には、高血圧や血栓の予防、血管のコブを安定させる作用もある

魚の油に多く含まれる EPA や DHA が脂肪の代謝をよくして脂肪肝を予防してくれる

タイトルとURLをコピーしました