お酢の効能、効果」カテゴリーアーカイブ

200mg/dl近い血糖値が正常化

私は商社に勤務しており、出張がよくあります。海外へ行くことも年に数回。典型的な日本の忙しいサラリーマンといったところです。

昨年の9月、私はシンガポールヘ出張しました。普通、海外出張は2週間程度なのですが、この時は、大きな仕事がいくつかあり、2ヶ月半という長期滞在となりました。長い期間の滞在であったせいか、この出張は精神的にも肉体的にもきついものでした。

この時、体にかなりの負担がかかっていたのでしょう。帰国してから、顔がほてったり、だるさが抜けなかったり、体調がおかしくなったのです。そしてちょっと無理をすると熱が出てしまうようになりました。病院で検査をしてもらったところ、血圧がかなり高くなっていて、それに加えて血糖値が198mg/dlミリにまであがっているというではありませんか。

血圧は以前から少し高めでしたが、糖尿病の気があるとは夢にも思っていませんでしたから、とてもショックを受けました。糖尿病といえば、即効薬などはなく、完治するまでには規則正しい無理のない生活や食事制限を根気よくつづけなければなりません。

とはいえ、仕事のほうは相変わらずの忙しさ。体力が減退していく自分を感じながら、私はすっかり途方にくれてしまいました。こんな状況を見て、妻が近所の薬局で相談したところクエン酸を教えられ、「試してみれば」と買ってきたのです。気休めだろうと思いつつも、食後に盃1杯ということですし、とりあえずやつてみることにしました。

2ヶ月ほどして、病院に検査に行って驚きました。なんと血糖値が123mg/dlにさがっているではありませんか。

しかも、血圧も上が140下が90になっていたのです。確かに食事にも気を遣っていましたが、これほどまでの効果があったのは、クエン酸のためだと確信しています。

以後、体の調子もすっかり回復し、数値も安定した状態がつづいています。もちろん盃1杯のクエン酸は、今でもきちんと食後に飲んでおります。

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慢性腎炎が少しずつ改善

在私は岡山市に住んでおりますが、生まれは東北地方で、子供の頃から塩辛やら漬物やら塩辛いものが好きでした。お酒を飲むようになってからは、一層その嗜好は強くなり、よく妻から「塩分とりすぎ。腎臓病になるわよ」ととがめられていました。

妻の警告が現実になってしまったのは今から1年ほど前。会社の定期検診で、尿タンパクが出ているといわれ、検査を受けることになったのです。再検査の通知を受けても私は、「疲れていると、タンパクが出やすくなるのだから」とタカをくくつておりました。

ところが、検査の結果で、私が間違っていたことがはっきりしました。慢性腎炎にかかっていて、このままにしておくと人工透析しなければいけなくなるというのです。自覚症状がな湘かっただけに戸惑いました。疲れやすくなった、という実感はありましたが、仕事が忙しいせいで、腎臓がやられているとは夢にも思っていなかったものですから。今、もし入院などということになったら…。

私は真剣に悩み、まず食生活改善しようと決めました。妻にもそのことを話したところ、「純粋醸造による米酢や果実酢には腎臓の機能をよくする効果があると本で読んだことがある」というのです。そこで、すぐ純粋米酢を買ってきてもらい、食後に100ccほどを必ず飲むようにしました。加えて、晩酌の肴も塩辛いものは一切やめ、純粋米酢で作ったドレッシングをかけたサラダや酢のものにしました。

私はカキ酢やアジの酢のものなどは大好物でしたので、かえって純粋米酢で作つたほうがおいしいことに気がつきました。そんな食生活をはじめてから半年。毎月、1度病院に血液検査に行っているのですが、先生から「少しずつ血液の浄化が好転している」といわれています。病院の薬も飲んではいますが、体も疲れにくくなったように思えることからしても、これは明らかに純粋米酢の力に違いありません。

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血圧が20 mmHgもさがり、動悸もなくなった

私は、自宅の近くの会社で事務の仕事をしています。今までこれといった病気はしたことがなく、それなりに健康に過ごしていました。

ちょうど1年前くらいのことです。仕事から帰る途中、急に苦しくなり、激しい動悸がしました。その時は会社の決算の時期で忙しかったので、「ちょつと疲れすぎたかな」と気にもとめませんでした。

ところが、それ以後、頻繁に動惇や息ぎれがするようになったのです。更年期障害でもはじまったのかと思い、夫のすすめもあって、とにかく病院に行ってみました。

ここ何十年も病院のお世話になったことがない私は、いろいろ検査を受けているうちに、だんだん不安になってきました。結果は、血圧が高くなっているということでした。上が160 mmHG で正常値を大幅に超えていたのです。血圧降下剤をもらいましたが、あまり薬に頼るのはよくないと思い、塩分や油分の少ない食事をとるよう心がけることにしました。

自分1人ならともかく、夫や息子の食事と別のものばかりを作って食べるわけにはいかず、結局血圧はなかなかさがりませんでした。動悸は時々起こり、どうにかならないものかと悩んでいた時、会社の人からお酢の話を聞きました。

毎日食後にお酢を飲んでいたら、200mmHG近くあった血圧がさがったというのです。これは、と思い、さっそくその日からお酢を飲むようにはじめました。

毎食後にコップに4 分の1くらい、お昼は会社にお弁当をもって行っていたので、飲むことはできませんでしたが、おかずにキャベツやキュウリの酢漬けを作って必ず入れるようにしました。それから2ヶ月ほどして血圧を計つてみたら、なんと135 mmHG にさがっていたのです。考えてみれば、お酢を飲むようになってからというもの、動悸もしなくなったように思います。
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おかげで現在、血圧はまったく正常私の調子がよくなったのを見て、夫も今では一緒に飲むようになり、夫婦ともども健康そのもので毎日を送っております。


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手作り酢漬けで便秘を解消

便秘の基礎知識

一般に知られている便秘解消法は、繊維質の食物を食べることで、腸の運動を促進して便通をよくするというものです。バナナ、タケノコをはじめ繊維の多い食物はいろいろあります。トクホからも食物繊維のイサゴールなどもでています。

しかし、慢性的で、ひどい症状の人になると、それだけでは解消しません。そこで便秘薬を飲んだり、無理に下痢症状になるように仕向けたりする人もいますが、これは健康そのものを害することもあるので注意が必要です。便を出したくなる「便意」は、大腸の出口にある直腸部分に便がたまったことを脳が感知して、便を出すように、いわゆる指令を出すことです。
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しかし、この脳からの指令はそれほど強くないもののようで、ちょっとしたことで受け取り損ねてしまうのです。その意味で便秘はかなり神経的な影響も受けるわけです。たとえば、通常は毎日きちんと便が出る人でも、旅行に出かけたり、仕事やそのほか精神的な緊張や疲れがあると、便意を感じなくなってしまうことがあります。恋の悩みなども一因になります。

ですから、少しでも便意を感じたら「もう少しあとで行こう」などと我慢せず、できる限りその時すぐにトイレに行くことが大切です。そうすることで次第に、きちんと定まった時間に便が出る習慣ができていきます。

便秘とお酢

便秘を治す、最も簡単な方法は水をたくさん飲むことです。水をかなり多量に飲むと過剰分が腸に入り、たまって固くなっている便に水分を与え、軟らかくして、便が出やすくなってくるわけです。

そのほか冷たい牛乳や塩水を飲み、腸の活動を活発にして、多少下痢気味にするという方法もあります。しかし、水を多量に飲むというのはたいへんなことですし、冷たい牛乳で下痢症状や腹痛を起こす人もいます。下剤などの薬に頼るというのも感心しません。これまでも再三述べているように、お酢は体内の新陳代謝を高めるので、便秘の解消にも効果があります。
お酢をとることで、腸内の活動が活発になり、炭酸ガスが発生して便意を促すのです。

活用法

ピーナッツや大豆の酢漬けは、神経痛の特効薬としても知られていますが、便通をよくする働きもあります。豆類には消化を促進する働きがあり、これがお酢と一緒になることで相乗的な効果として表れるようです。

つまり、腸内にたまりやすい食物の残りかすなどを体外に押しだす働きをする食物繊維と、腸液の分泌を促して消化吸収能力を高めるお酢の働きとが、うまくマッチするのでしょう。

大豆の酢漬けを作るのは簡単です。まず、大豆1合ほどを軽く水洗いしてから水を切り、3合の酢と併せてガラスビンに入れ、3日~日ほど冷蔵庫に入れておきます。すると、大豆はお酢を含んで大きくふくれ、柔らかくなっているはずです。

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この酢大豆をl日に5〜6粒ずつ食べるのです。盃1杯のお酢を一緒に飲めばなお効果的です。味にうるさい向きには、酢大豆にハチミツを加えて口あたりをよくするという方法もあります。

また、玄米酢よりもリンゴ酢のほうが飲みやすい人は、それでもかまいません。コップ1杯の牛乳に、盃1杯のリンゴ酢を混ぜて飲むという方法もあります。
お酢を水割りにして、ハチミツを加えても効果があります。そのほかいろいろなバリエーションが考えられるので、自分なりの「酢入り便秘解消飲みもの」をあみだし、秘伝としておくのも楽しいのではないでしょうか。

酢を使い分けることで水虫を改善

水虫の基礎知識

水虫を簡単に治せる薬を発明したらノーベル賞ものだ!といわれるほど、一度かかると治りにくい、頑固な皮ふ病の1つです。

白癬菌というカビの一種が皮ふに寄生してできます。一般にカビは温度の高い所や湿気の多い所で繁殖するので、靴下や靴をはいてむれることの多い足の裏や、足の指の間などにできるのがほとんどです。まれに、手にできることもありますが、これは足の水虫に対するアレルギー反応である場合が多く、足の水虫が治れば自然に治るようです。

症状は、

  1. 小さな水ぶくれが並び、かゆみの強いもの
  2. あかぎれのように赤く乾き、ただれるもの
  3. 表皮がカサカサになって厚く、固くなるもの

に大別されます。
ツメでひっかいたりして、そこから細菌が入り、化膿して歩けないほどひどくなることもあります。また、水虫の菌がツメの間に入ると、ツメのつやがなくなり、表面が凹凸になったり、ぼろぼろになったりもします。

いろいろな薬がありますが、一度治っても再発することが多いので、治ったと思ってもすぐに治療をやめずにつづける必要があるでしょう。

水虫とお酢

化膿性ブドウ球菌、サルモネラ菌など食中毒病原菌、大腸菌、赤痢菌などのさまざまな菌を食酢(純粋米酢)につけた結果、いずれも5分ほどで死滅したとのことです。

水虫の犯人も、同じ菌の仲間である白癬菌です。お酢が白癬菌の発育を強く抑止することは、別の実験でも明らかにされています。白癬菌退治には、菌が生存、発育するのに必要な「栄養」「温度」「pH」のいずれか、あるいはすべての条件をくずすことがポイントです。

お酢は、このうちもっぱら「pH」の面で水虫を攻撃します。pHというのは、酸性度(アルカリ性度)を表す指数で、健康な人間の肌は4~4.5の弱酸性に保たれています。対して、白癬菌の活動できるpH4.2~5.5ですから、つまり水虫ができている肌は、通常よりもややアルカリ性に傾いていることになります。

お酢、なかでも酸度の強い黒酢や穀物酢などには、このpHを正常値に戻し、水虫が生息できないようにする働きがあるのです。さらに、お酢に含まれているアミノ酸には、白癬菌によって傷んだ皮ふ組織の再生を早める作用もあります。

活用法

水虫の治療には、ガーゼにお酢を浸して患部にあてるか、患部を直接お酢の中に入れて、20分~30分つけておきます。赤みがさしている程度の段階なら、酸度の強い穀物酢や白酢を。出血していたり、真皮が露出しているような状態の時は、酸度の強いお酢を使うとかえって皮ふを傷めるなどの弊害が生じるので、修復力の強い玄米酢を活用します。

水虫ができにくい体質を作るには、純粋米酢や純粋玄米酢を毎日20cc~30ccくらい飲みつづけるのが効果的です。また、お酢のお風呂もかなり効果的です。40度以上のお風呂に20分〜30分入りつづけることで、白癬菌は確実に死んでいきます。

腎臓の働きを強化する

腎臓病の基礎知識

絶えず大量の血液が流れ込み、その浄化作用をするのが腎臓です。つまり、血液中から老廃物を取り出し、尿として排泄します。また、血圧を調節するホルモンや、骨を丈夫にする働きをもつビタミンDを作りだす働きもしています。

病気としては、急性あるいは慢性の腎炎、ネフローゼ、腎盂炎、腎臓結石、腎臓結核、腎臓ガンなどがあります。腎炎の原因のはとんどは、カゼ(特に扁桃炎) とみられます。
尿の出が急に少なくなり、体がむくんだり、血尿が出たりします。

ネフローゼというのは、腎炎とともに起こることが多く、相当にひどいむくみが全身に広がるのが特色です。腎盂炎は、大腸菌やブドウ球菌など、細菌感染によるもので、発熱して寒気におそわれ凋ます。妊娠や出産時の女性に比較的多い病気で、尿が近くなり、尿をする時に痛みがあったり、尿に膿が混じって濁ります。

腎臓結石は、血液中のカルシウム、石灰、マグネシウムなどが石のように固まってできるもので、尿の通り路を妨げるのです。激痛が数分から数十分つづき、結石が出ない限り再発をくり返すことになります。

腎臓病とお酢

お酢に利尿作用があるということから、「それなら腎臓病によいのではないか」と考えがおよぶ方は少なくないはずです。
腎臓というのは、血液中の不要な物質をざっとあらごしして、その中で再利用できる物質を再吸収したあと、さらに不要なものを体外に排泄する働きをしています。ですから、腎臓が病気になると、必要な物質を再吸収することができなくなるばかりでなく、不要な物質を体外に排泄することもできなくなってしまいます。

人体を地球にたとえると、森林や河川に相当する働きをしていることになります。つまり現在、地球環境問題がクローズアップされているのとほとんど同じ意味で、有害物質を流しっづけていると、ついには自浄作用のキャパシティを超えてしまうのです。

腎臓障害の原因として、極端なものとしては水銀、鉛などの重金属中毒がありますが、そのほか日常的な有害食品(添加物、農薬など)の蓄積、疲労やストレス、塩分のとりすぎ、酒、タバコなどいろいろとあります。もちろん、腎臓障害の症状が出たら、こうした原因を極力排除するようにしなければなりませんが、一度病気が発生すると、それだけではなかなか治りません。

ひどくなったら医者に行くのは当然としても、自分にできることといえば、やはり、お酢を食事に多く取り入れることでしょう。お酢は、尿の量を増すことによって、体内の有害物質を洗い流すばかりではありません。腎臓病の1つである腎炎などでは、タンパク尿、血尿などで血液中のタンパク質が減少しますが、お酢は血液中のタンパク質の量を増やし、腎臓の弱っている組織を修復させる力ももっています。そのほか、野菜類などに多く含まれるシュウ酸と体内のカルシウムとが結合してできるシュウ酸カルシウム(腎臓結石の原因となる)を体外に排泄する働きもします。

活用法

料理は苦手、あれこれ考えるのは面倒、という人には、酢漬けをおすすめします。大豆、ピーナッツ、卵、ニンニク、しいたけ、ラッキョウ、煮干し、シソの葉…と、さまざまな酢漬けができます。いつも食卓に並べておくとよいでしょう。

ビタミンCとの相乗効果は無敵

発見の旅は地獄の旅

大航海時代の探検家で、コロンブスと並んで壷によく知られているのがマゼランです。マゼランの船団は、はじめての西回り世界一周旅の成功で有名ですが、その航海は「地獄への旅」といわれるはどに悲惨なものでした。

南アメリカ大陸の最南端マゼラン海峡などの難所で船は何度も難破し、上陸地の住民とは争いの連続でした。マゼラン自身も、航海の途中、フィリピン諸島のセブ島で、こうした争いで負傷し、命を落としました。しかし、本当に乗組員が地獄の苦しみと恐れたのは、荒海でも異国の民でもなく、劣悪な携帯食糧が原因の壊血病などの病魔でした。

その悲惨さは、3年後に帰還できたのが出航時の280人のうち、わずかに35人であったことからも想像できます。当時の携帯食糧の実情からすれば、「発見の冒険行」は「地獄への旅」というのが普通だったのです。

無事に帰還できたのはカブスタのおかげ

そんな時代に、ロシア人初の世界一周に挑戦したクルーゼンシュテルンの探検隊は、3年後にはほとんど全員が、無事に港に帰ることができました。

彼の船団は、ほかの探検隊とどこが違っていたのでしょうか。その理由を当時のロシアとイギリスの新聞が次のように指摘しています。「探検の成功の秘密。それは植物油とカプスタである」この事実は帰国後のクルーゼンシュテルンの講演でも明らかにされました。

カブスタとは、ロシアの伝統的保存食である酢漬けのキャベツ、いわゆるザウワークラウトのことです。ほかの探検隊が、もっぱら塩漬けの野菜を携帯したのに、彼はカプスタの樽を貴重な船倉のスペースに一樽でも多く積み込もうと努力したのです。彼は、それま調でのいくつかの探検行の経験からカプスタさえあれば、病気にもならず旅を続けることができることを確信していたのです。

野菜のビタミンCを保護するお酢の働き

現在の豊富な食生活ではあまり聞かなくなりましたが、かつてはビタミンCの欠乏症状として有名でした。ビタミンCは、主に生の野菜や果物から摂取されていますが、熱に弱く、不安定で保存法や調理法が制限される微量栄養素です。

また、体内での生成、蓄積ができないので毎日の摂取が必要とされています。この大切で、壊れやすいビタミンCを保護し、その働きを十分に引きだすのに最適なパートナーがお酢なのです。もちろん、酢漬け野菜と同じく、塩漬けの野菜、いわゆる漬物も食品を保存し、ビタミンCを保護するための有効な加工法です。話を戻して、大航海時代ではキャベツは貴重なビタミンCの補給源であり、しかも比較的保存のきく野菜として知られていました。

野菜が不足する冬の間に、塩漬けキャベツとキャベツのピクルスは、たいへんありがたい食品でした。また、キャベツには肉の成分を中和する働きもあり、今でもドイツなどの肉食の盛んな国でたくさん消費されています。

当然、マゼランなども塩漬けのキャベツや塩漬け肉などを船に積み込んで旅立ったのですが、これらの携帯食は熱帯の気候と長期の旅で、食べられなくなるほど塩がきつくなるか、ウジ虫がわくほどドロドロに溶けてしまいました。保存をよくするための過剰な塩分は、動脈硬化や高血圧などの健康障害にもつながったことでしょう。

それに比べて酢漬けのキャベツは、塩の害もなく、その優れた殺菌力から保存状態もよく、ビタミンCなどの栄養成分が守られるほか、酢自体にもアミノ酸などの栄養分があるなど、よいことずくめだったわけです。

もちろん、当時は合成酢はまだ開発されていませんでしたから、ブドウ酒を原料とした天然醸造酢が使われていたので、その昔なクエン酸などが、船員の疲労回喝健康維持に大いに責献したことでしょう。

1+1が2以上になる相乗効果

お酢は、ビタミンCなどの野菜の成分だけでなく、大豆などの穀類、豆類の成分のほか、ワカメやコンプなどの海藻類や植物油とも素晴らしい相乗効果を発揮します。

もう、お気づきですね。これらの相乗効果をうまく利用した伝統的食品がいくつも思い浮かぶはずです。優れた急が組み合わされて、2倍以上の効果を発揮しているのです。

お酢の主な成分と代表的な効能

酢酸、クエン酸など有機酸

お酢の成分といえば、酢の文字が使われてさくさんいるように酢酸が中心です。酢酸もクエン酸も炭素をもった、有機酸と呼ばれる食用酸の仲間です。

お酢には、そのほかにも各種のアしゆせきミノ酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸などの60種類以上の有機酸が含まれています。

お酢と同じく、クエン酸などの有機酸が豊富なことで人気の健康食品に「梅干し」があります。昔から「梅(梅干し)はその日の難のがれ」とか「医者を殺すにには刃物はいらぬ、朝昼晩に梅を食え」などといわれる梅干しの効能は、大半がクエン酸などの有機酸の働きといわれています。しかもお酢は梅干しのよぅな塩の心配もないので、より優れた健康食品といえるでしょう。

ミネラル、ビタミン、を助ける成分

食品成分表でもおわかりのようにお酢は、ミネラルやビタミンなどの微量栄養素については、決して優秀な食品ではありません。最近重要視されはじめた繊維質も、もちろん含まれていません。

しかし、お酢はほかの微量栄養素が豊富な食品と一緒に食べられることが多く、この点での心配は無用と思われます。しかも、お酢にははかの食品の微量栄養素の調理などによる破壊を防止したり、体内での消化吸収率をあげ、組織内で活性化する働きもあるのです。

ビタミンCやカルシウムが単独より、お酢と一緒になってその効果が増大することなどが、動物実験で明らかになってきています。

原料や製法で違う内容成分

お酢の分類、製法で述べたように、お酢にはいろいろな原料と製法による種類があります。特に天然醸造のお酢は、その内容成分が、柑その時の原料や微妙な製法の違いにより変化するものです。

標準的な米酢と穀物酢、果実酢の成分でも違いがはっきりしています。エネルギー価をはじめ多くの項目で米酢が一番よい値ですが、ナトリウムとカリウムのバランスとビタミンBについては果実酢がまさっています。

エネルギー(KJ)
  • 穀物酢(67)
  • 米酢(134)
  • 果実酢(96)
水分(g)
  • 穀物酢(93.8)
  • 米酢(89.6)
  • 果実酢(92.1)
たんぱく質(g)
  • 穀物酢(0.1)
  • 米酢(0.2)
  • 果実酢(.1)
脂質(g)
  • 穀物酢(0)
  • 米酢(0)
  • 果実酢(0)
糖質(g)
  • 穀物酢(1.3)
  • 米酢(5.6)
  • 果実酢(2.6)
線維(g)
  • 穀物酢(0)
  • 米酢(0)
  • 果実酢(0)
カルシウム(mg)
  • 穀物酢(2)
  • 米酢(2)
  • 果実酢(2)
リン(mg)
  • 穀物酢(2)
  • 米酢(4)
  • 果実酢(6)
鉄(mg)
  • 穀物酢(0.1)
  • 米酢(0.1)
  • 果実酢(0.1)
ナトリウム(mg)
  • 穀物酢(310)
  • 米酢(290)
  • 果実酢(50)
カリウム(mg)
  • 穀物酢(8」)
  • 米酢(6)
  • 果実酢(55)

有効成分の働きで多くの効能

有機酸をはじめとするお酢の有効成分による代表的効能をまとめてみました。

1.体内の乳酸を分解して疲労を回復

頭を使ったり、運動をすると体内のエネルギーが消費されて、燃えかすとして乳酸が残ります。体内に乳酸が増えると脳を刺激し、精神の安定がくずれ、怒りっぽくイライラしてきます。

さらに、組織内のタンパク質と結合して乳酸タンパクとなり、筋肉の硬化をまねき、肩こりや腰痛の原因にもなります。この疲労の元、乳酸をお酢の成分は「クエン酸回路」と呼ばれる化学反応で無害な水と炭酸ガスに分解する働きがあります。昔は角兵衛ジシの子は、お酢をいっぱい飲んでいるので骨が柔らかいといわれていました。本当は、骨ではなく筋肉が柔軟で、激しい曲芸にも耐えられるようにお酢を愛用していたのです。

2.血圧を安定させ、動脈硬化を防止する

血液の状態が悪化したり、過剰な乳酸が血管の組織と結合して起きる動脈硬化は、高血圧が主な要因ともいわれています。お酢の成分には、血液を良好な状態に保ち、乳酸を分解して動脈硬化、高血圧を防止する働きがあります。

3.血行と新陳代謝をよくする

お酢の成分には、よい働きをする善玉コレステロールを増やす作用が判明しています。新陳代謝を活発にして、組織細胞を活性化する働きも指摘されています。

4.余剰の栄養素を分解し、肥満に有効

体内に過剰となった糖分やグリコーゲンは、脂肪に変化し蓄積されます。お酢の成分には栄養素の体内消費を促進する働きがあり、過剰な糖やグリコーゲンを燃焼させます。

消化を促進し、便秘を改善する

におい、味覚、成分が消化器の神経を刺激して、食品の消化吸収を高め、腸の働きをよくし、殺菌力により腸内環境が改善され、便秘や痔疾などにも効果を発揮します。

6.胆汁や副腎皮質ホルモンの生成を助ける

たいへん重要な働きがあり、糖尿病とも関係の深い副腎皮質ホルモンを生みだします。

7.優れた利尿作用で過剰な塩分を排出する
8.強力な殺菌力で、防腐・抗菌作用がある
9.飲酒による体内酸化物の処理を促進する
10.ほかの食品の栄養成分を効率化する

お酢には強力な成人病予防効果がる

成人病予防の第一条件として、酸素と必要成分の体内流通を左右する血液と血管の正常化を問題にしなければなりません。

日本人に動脈硬化が多い原因の1つに、珪酸の多い土壌と食生活が指摘されています。日本の標準的土壌には、欧米の数倍から数十倍の珪酸が含まれています。

ですから、河川の水も飲料水となる地下水も、この土壌で育つ農産物も珪酸を多く含むことになります。この珪酸が体内で血管組織の成分と結合することで、動脈硬化が進むといわれています。

お酢の成分には、この珪酸を体外に排出する働きをするものがあり、血管での乳酸タンパクの合成を防止することとあいまって、動脈硬化を予防、改善するのに有効なのです。

血管が若々しく丈夫でも、中を流れる血液の状態がよくなくては健康は望めません。また、血液の悪化が血管の硬化やもろさの原因ともなるのです。

成人では、血液が微アルカリ性であるpH7.4に保たれ、体温が36.5度くらいが理想です。これは、生命活動に不可欠な数千種類の体内酵素が、一番活躍しやすい体内環境だからです。そして、酵素はpHや体温の変化に非常に敏感で、発熱や体液の酸性化に最初にダメージを受けるのは酵素の働きです。

血液をはじめとする体液の酸性度を高めるものとしては、エネルギー物質のかすである乳酸、悪酔いの原因となるアルコールが変化したアセトアルデヒド、糖尿病症状の時に脂肪が分解されるとできるアセトンなどが考えられます。

これらの酸性化物質の分解、無害化にお酢の成分が有効に働くのです。次に成人病に関係の深い要素に副腎皮質ホルモンの働きがあります。副腎皮質で生成され、分泌されるホルモンには、コーチゾンに代表される糖質ホルモン、女性・男性の2種類の性ホルモン、アルドロステロンなどの鉱質ホルモンがあります。
これらのホルモンがすべて成人病に大きくかかわっているのです。コーチゾンは狭い意味での副腎皮質ホルモンとかステロイド・ホルモンと呼ばれています。
ステロイド剤で知られているように、アレルギー反応にも深くかかわるホルモンです。この大切な副腎皮質ホルモンが、酢酸とクエン酸を出発物質として作られるのです。これを証明した功績で、プロッホとリネンの両博士はノーベル賞を受賞しています。

また、このホルモンが精神活動にも重要な影響をもつことはストレス学説の生みの親であるセリエ博士の研究でも明らかにされています。

ストレスとホルモンは密接な関係にあり、成人病の重大な要因ともいわれています。そのほかにも、酢酸とクエン酸はすい臓で作られる糖尿病と関係の深いインシュリン、ホルモンとは別の意味で体内を動かす原動力であるATP(アデノシン三リン酸)などの生成にも深くかかわっています。

有機酸などのお酢の成分が、いかに成人病の予防に強い味方であるかがはっきりわかります。

お酢功強力な殺菌・抗菌力

お酢の殺菌力は、非常に強力です。以下にもあるように、重症の食中毒の原因となるブドウ球菌やサルモネラ菌、大腸菌なども、お酢につけるだけで、たちまち死滅してしまいます。

ですから、日本料理にはこのお酢の殺菌力をうまく利用した酢漬け、酢じめ、酢洗いなどの調理法が古くから行われてきました。

冷蔵庫などなく、不衛生な環境の昔の食生活において、食品の鮮度を保ち、防腐・殺菌の効果のあるお酢のこの力はたいへん貴重でした。また、チフス菌、赤痢菌、疫痢菌などの恐ろしい病原菌にもお酢の殺菌力は有効なのです。お酢と同じく食品保存によく利用される味噌や醤油よりも、その殺菌力は優れています。

身近なところでは、水虫などの皮ふ疾患はの原因となる、白癖菌に対してもお酢の殺菌力が有効だといわれています。お酢は、もちろん食用にされるのがほとんどですから、食品の防腐・殺菌にとどまらず、摂取することで口腔内や消化器官内の有害菌にも働きます。

口腔内の雑菌では、歯ぐきに付着した食べもののかすを有害な酸に変える腐敗菌に働き、歯槽膿漏の防止につながります。腸内では大腸菌をはじめとする有害細菌を減らし、食品の消化吸収を効率よくし、便秘などの予防にも貢献します。食品への添加以外のお酢の殺菌力の利用法としては、お酢風呂、お酢の足湯、お酢の温湿布などが行われています。

食酢中の病原菌、食中毒菌の死滅時間
化膿性ブドウ球菌
  • 1分(生)
  • 5分(死)
  • 30分(死)
  • 60分(死)
食中毒菌、サルモネラ
  • 1分(生)
  • 5分(死)
  • 30分(死)
  • 60分(死)
大腸菌
  • 1分(生)
  • 5分(死)
  • 30分(死)
  • 60分(死)
大腸菌
  • 1分(生)
  • 5分(死)
  • 30分(死)
  • 60分(死)
赤痢菌
  • 1分(生)
  • 5分(死)
  • 30分(死)
  • 60分(死)
腐敗肉中毒菌
  • 1分(生)
  • 5分(死)
  • 30分(死)
  • 60分(死)

お酢の製法と分類

醸造酢と合成酢

食酢(しょくす)と呼ばれる食用に使われるお酢は、その製法により醸造酢と合成酢に分けられます。醸造酢とは、文字どおり醸造法により造られるお酢を指します。

合成酢は、ちょっと複雑で化学的方法で合成された酢酸から造られるものだけでなく、醸造酢に合成酢酸の加えられているものも含めます。言い換えると、100%醸造法で造られたお酢だけを醸造酢と表示することができるのです。英語のお酢である「ビネガー」も同じく醸造酢のみに許される表示です。

醸造酢の原料による分類

合成酢は、現在では食酢としてはほとんど姿を消してしまいました。ですから、店頭で目にする、家庭で使用されている食酢はすべて醸造酢と考えてよいでしょう。

醸造酢は、その使用原料により細かく分類することができます。米、麦などの原料を使う「穀物酢」、果実を使う「果実酢」に大きく分けることもできます。

もうひとつの分け方では、原料をまずアルコール発酵させて酒を造り、それを酢酸発酵させて造る「純醸造酢」と、酒粕やアルコールを原料として酢酸発酵アルコールさせた「酒精酢」に分けられます。そして、一番厄介なのが、「純醸造酢」と「酒精酢」の混合された、いわば「混合醸造酢」です。
食酢の表示に関する公正競争規約

米酢、玄米酢

米酢は、もちろん米を原料にして造られるお酢ですが、ひとつ厄介な問題があります。それは、1Lに40g以上の米または酒粕を使えば、あとは醸造用アルコールを混入したものでも、堂々と米酢と表示できることです。

さらに、米からアルコール(日本酒)を造り、それを発酵させて米酢を造るには、酒税法による規制で「もろみ製造免許」が必要になります。このような理由から、市販の米酢には、原料として米だけを使った「純米酢」と、そうではない「米酢」があるのです。値段は安くなりますが、米酢は、純米酢に比べ内容成分も風味も劣っていると思われます。本来の「米酢」の良さを活用するには「純米酢」を使用したはうが賢明でしょう。

リンゴ酢(アップルビネガー)

リンゴを原料にリンゴ酒を造り、それを酢酸発酵させて造るリンゴ酸が豊富な果実酢です。日本でも、最近ではその風味が好まれて愛用者が増えていますが、本場はアメリカです。

ワイン酢

保存中のブドウ酒(ワイン)が、自然に酢酸発酵したのがはじまりの、歴史の古い果実酢です。フランス語の酢、ビネーグル(vinaigle)は、ワイン(vin)と酸っぱい(aigle)をひとつにした言葉で、英語のビネガーも同じ意味です。ワインの名産地は、お酢の産地でもあり、ヨーロッパではこのお酢が一般的です。

モルト酢

麦、麦芽を原料とするお酒といえばビールです。ですから、モルト酢もヨーロッパのビール名産地の多い北部地方で造られ使用されています。アミノ酸が豊富で、コクのある酢として人気が出ています。

粕酢

米酢とともに日本独特の酢で、外国では見られません。米酢よりも歴史は新しく、江戸時代末期頃に考案された方法といわれています。日本酒を造った残り粕を原料とすることで安くて簡単に酢を造ることができ、おかげで庶民にも、よりいっそう手軽にお酢が利用できるようになりました。

おもな食酢の製造方法について

米酢
  1. こうじ
  2. 糖分
  3. 日本酒
  4. 酢酸菌
粕酢
  1. 酒粕
  2. アルコール
  3. 酢酸菌
リンゴ酢
  1. リンゴ
  2. リンゴ酒
  3. 酢酸菌
モルト酢
  1. 麦芽
  2. 麦・トウモロコシ
  3. 酒母
  4. アルコール
  5. 酢酸菌
ワイン酢
  1. ブドウ
  2. ワイン
  3. 酢酸菌
酒精酢
  1. 醸造用アルコール
  2. 酢酸菌
ポン酢
  1. ダイダイ
  2. 醸造酢
レモン酢
  1. レモン
  2. 醸造酢
梅酢
  1. 青梅
合成酢
  1. 石油
  2. 氷酢酸

3千年もの歴史

保存中のお酒が偶然に変化したことがきっかけ

お酢は、保存していた酒が偶然に変化してできたのがはじまりで、人類が最初に作りはじめた調味料といわれています。ですから、お酢の歴史は、その元となる酒の歴史と同じく太古からつづくともいわれています。

「旧約聖書」の「モーゼ五書」には、「強い酒の酢とワインの酢」が登場します。「ルツ記」にもルツがお酢で作った飲みものをもらって飲んだと記されています。

十戒で有名なモーゼは、紀元前13世紀頃の人ですから、少なくともお酢の歴史は、3千200年ほどはさかのぼることができるのです。西洋医学の祖とあがめられる古代ギリシャのヒポクラテスは、吸血療法のあと、傷口の消毒にお酢の利用を奨励しています。

ローマ帝国時代には、クレオパトラをはじめ、多くの貴族が健康と美容のためにお酢を愛飲していたといいます。また、酢漬けの食品は保存食品として、多くの人々の貴重な栄養源となりました。

不衛生な食生活でお酢の果たした役割は、たいへんに大きかったと思われます。コロンブスが活躍した時代には、酢漬けのキャベツだけが航海中の新鮮な食糧でした。
また、不足ぎみの医薬品に代わってその殺菌力が大いに貢献したそうです。

新大陸を発見できたのも、お酢のおかげといえるかもしれません。中国には古くから「塩味と酢味の両方が中庸を得て塩梅なり」の言葉があるように、お酢は料理の調味料として重視されていました。

また、漢方医学においてもお酢は、重要な養生食品とみなされていました。ひとみひつだい江戸前期の医学者である人見必大の漢方医学をもとにした大書「本朝食鑑」では、「酢は腹の積塊を去り、痰水、血病を逐う」として薬効を明らかにしています。

日本には1400年前に伝来

日本へは、4世紀末の応神天皇の時代に酒い造りと前後して中国から和泉の国に、その製法が伝えられたといいます。その後、桃山時代までは和泉酢の独壇場でしたが、江戸時代ちなみに平安時代の「延書式」には、米六升九合、こうじ、四斗一升と水、一石二升を六月に仕込み、十日ごとに四度かもし、酢1石を成す」と製法、材料が明記されています。

伝統的な玄米酢の醸造法がほそぼそと伝えられていた南九州には、和泉酢とはまったく違うルートで大陸から製法が伝来したと考えられています。その名残りを多くの農家で、今は使われずにころがっている酢瓶」にしのぶことができます。

文政年間(約200年前)には鹿児島湾の奥にある福山の地で、酒造家の竹之下松兵衛が米酢の醸造と販売をはじめました。この地は水も気候も酢造りに最適の土地であり、酢造りは大いに繁盛しました。最盛期には福山酢の醸造元は29軒で、酢瓶は1万本を超えました。

天然醸造酢の復権

しかし、昭和の初期には合成酢の出現から醸造酢は全国的に衰退し、戦時下の米の統制により、原料を入手できなくなり、途絶えてしまいました。
米の酢醸造への使用禁止の解かれた戦後も、醸造酢は復活することなく低迷をつづけました。福山でも酢醸造のための「もろみ製造免許」をもつ人はたったの3人に減りました。。

この醸造酢「冬の時代」に、薩摩隼人である黒岩東吾氏をはじめとする先覚者たちによって、醸造酢復活の努力ははじめられました。いろいろな障害を克服しつつ、ついに昭和4年に古来からの天然醸造法による米酢の製造販売が復活したのです。

昭和30年代後半からの「食品公害」「複合汚染」「自然食品ブーム」などの社会現象の影響もあり、天然醸造酢は味と効能の両面で支持を拡大していきました。

いく度かのブームともいうべき健康への関心の高まりを経て、天然醸造酢はその需要を伸ばしてきました。特に昭和63年をピークとする「酢大豆健康法」の人気から、玄米酢(黒酢の生産量だけでも年間4千677 kℓという記録を作りました。
その後も、定着した人気と評価に支えられ、毎年3千kℓを超える安定した需要を保っています。

お酢は、調味料や、健康飲料として、また、消毒殺菌効果の点でもたいへんに古くから活用され、現在でも広くその働きが評価されている人気の高い食品といえます。