脳のトレーニング「耳栓をして階段を上り降りする

音は聞かないように耳を塞いだり、意識しても、どんどん入ってきます。それもそのはずで、私たちは音による情報を無意識のうちに得て、それに基づいて行動しているのです。

眠っていても物音に気がついて目が覚めるというのは、動物としての危険な状況を回避するための大切な機能だといってもいいでしょう。

また、私たちは物事を推定するのに音の情報を重要なヒントにしています。たとえば、ものを置いたときにずっしりとした音を聞くことで、「重い」と意識します。階段を上がっていく場合も、自分の足音で階下との距離を判断します。

音を気にしないでいることは難しいものです。視覚からの刺激は、目をつむれば遮断することができます。喚覚なら鼻をつまめばいやな臭いが消えます。

しかし、聴覚の場合、耳をふさいでもわずかな音は聞こえます。音を遮断するには、音源を完全にシャットアウトするしかないのです。たとえば、音を消しながらテレビを見ると、いまのテレビ番組の多くがいかにつまらないものかがみえてきます。

本来、テレビには映像としての面白さがあったはずです。それが、最近は低予算のお笑いやトーク番組が主流になっているせいか、映像よりも音が重要な意味を持っていることがわかります。

日常の中で、「音」ほど注意力を奪っていくものはありません。仕事中、隣りの話し声や周囲の音によって集中力が阻害されてしまうことはよく起こります。集中して仕事をしているときもうるさい音のせいで細かい仕事に支障がでるケースもあります。

普段は、音楽を聴きながらパソコン作業をしていても、締め切りに追われたり、困難な仕事の場合、途端に音楽をとめる人は多くいます。。やはり集中するには、音が邪魔になってくるのです。

さて、脳のトレーニングでは、耳栓をして歩いてみましょう。たとえば、耳栓をしながら階段を上ってみます。足の指は手の指に比べ細かく使うことがないので、ある意味では未開発の部分です。足先の感覚に神経を集中させることは、トレーニング同様、大脳皮質の機能を刺激することにつながります。