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6つの眠れない原因

不眠症を解消するには、その原因を取り除くことが大切です。具体的には6つの原因があげられます。

  1. 環境が原因している…これは、睡眠をとる場所の環境です。環境が不適当なために眠れないというもので音や明るさ、室温などが関係している場合がほとんどです。
  2. 体の異常が原因している…胃・十二指腸潰瘍やぜんそく、脳梗塞などの病気や単なる、かゆみ、痛み、発熱などで眠れないというものです。
  3. 精神の異常が原因している…不眠は、精神との関わりが非常に深く、単に神経質なために起こる場合、精神分裂病や鬱病、神経症などの精神疾患が原因で起こる不眠です。
  4. 老化が原因している場合…脳の老化現象によって眠りの障害が起こるものです。
  5. 薬剤が原因している場合…睡眠剤を浮く用し続けていた人がやめると起こる不眠です。
  6. 原因不明…原因がはっきりとわからない不眠です。一番やっかいでもあります。

1.環境が原因

引っ越し、転職などは、今までの生活環境とがらりと変わるのでどうしても拒絶反応が起きます。これは、少しの時間が経過すると、自然と眠れるようになるので心配いりません。
環境の場合は、次のようなことが考えられます。

騒音

高速道路、飛行場などが近くにある場合に不眠になります。これは、すぐに慣れてしまいます。逆に静かなとところだと眠れなくなってたりもします。
騒音の場合、その音だけでなく音に対する意味も大きく関係してきます。高速道路の反対運動をしていた人にとってその騒音は、いっそう眠りの妨げになります。

室内の温度

夏の暑さ、冬の寒さは寝苦しく、精神的にもツライものです。蒸し暑い真夏の夜に風通しの悪い部屋であれば最悪です。
寝付くまでが苦痛でなりません。

明るさ

寝室の明るさも、睡眠を妨げる原因になります。朝、太陽がまぶしくて目覚めてしまうことがあるのが人間です。寝室の明るさは、自分がこれでよい!と思う明るさにするのがよいでしょう。眠りに入りやすい明るさを設定することが大切です。

2.からだの異常

体に何かの病気がある場合には、それを治さないことには眠れません。たとえば、虫歯の痛みで眠れないのであれば、虫歯を治療しない限り眠れません。
かゆみ、発熱、呼吸困難にしても皮膚疾患、風邪、心臓疾患などさまざまな疾患が原因で眠れなくなります。

気管支喘息

アレルギー体質の人がアレルゲンとなるほこりや花粉、カビ、ネコや犬などの毛、そばがらなどが原因で起こります。
アレルゲンによる抗体反応が気管支ぜんそくという病気を引き起こすとは限りません。治療法としては、その反応を起こすアレルゲンを取り除き、反応を起こさないようにすることです。原因がはっきりとわかっていれば免疫療法で対処することも可能です。アレルゲンが原因で起こる症状は困難で、激しく咳き込んだ後に呼吸困難を引き起こします。
また、こうした呼吸困難は、睡眠中が多く不眠の原因となります。
大人の発作は、睡眠中であればいつでも、そして子供の場合には、夜中から明け方にかけて起こるのが一般的です。

胃・十二指腸潰瘍

現代社会のようにストレスが多いとどうしても病気が起こる頻度が高くなります。
人間の体を支配している自律神経は、意志とは無関係にその働きを営んでいますが、ストレスが加わると、その働きが乱れてしまいます。
胃の粘膜の抵抗力が弱くなり、血液の流れも弱くなって、胃の抵抗力が落ちます。さらに胃液の分泌が盛んになって胃の抵抗力が低下します。すると、胃液の分泌がさかんになり、胃・十二指腸を傷つけてしまいます。
睡眠中に激しい痛みで腹部が痛くなり目が覚めてしまうのです。薬物療法、食事療法、外科的処置により治療をします。

狭心症

老化現象による動脈硬化が原因で起こる病気のひとつです。動脈硬化は、生活習慣、食習慣の影響を受けやすく、血管が弾力を失い、血流を妨げ起こる症状です。ここ最近は、若い人の動脈硬化も増加しており、同時に狭心症も若い人にも増えている病気です。体を動かした時、食後、早朝などに急に胸がしめつけられる痛みや不快感を感じます。多くは、安静にしていれば改善しますが、発作は頻繁に起こり、同時に血圧も上昇します。
この症状そのものは、心臓の筋肉に栄養を送る冠状動脈に硬化があるために、栄養が十分に補給されなくなって生じます。
治療法といっても現在のところ動脈硬化を改善する薬はありません。動脈硬化を防ぐ、食習慣、そして発作時に血管を拡張する薬を飲むのが一般的です。コレステロールを下げる食習慣なども重要です。
狭心症の発作は、夜間に起きやすくレム睡眠期に起こることが確認されています。レム睡眠期には、夢を見たり、自律神経系統の機能が不規則なために、呼吸や脈拍に変化が現れます。そのために夢の内容、レム睡眠期のもつ現象が狭心症の発作を誘発するのではないかとも言われています。

脳に異常がある

眠りは、さまざまな条件が満たされたときに起こります。これは、眠りと覚醒を脳がコントロールしているからなのです。眠りと覚醒は、脳の間脳と脳幹が司っています。つまり、脳の病気があって機能に支障をきたすのであれば、眠りが妨げられるばかりでなく眠り病といった睡眠過剰も引き起こしてしまうのです。
脳の病気で多くみられるものに、脳動脈硬化症、脳出血、脳軟化症などの脳血管障害があります。
脳動脈硬化症の症状としては、頭痛、めまい、しびれなどの他、記憶力や知能の低下などがあります。当然、不眠も起こります。
脳出血や脳軟化症の場合は、急性期には、意識がぼんやりとしているものですが、慢性期になると、不眠が目立ちます。

脊髄の異常

人間の体は、脊髄に神経が集まっています。神経は、体に受けた刺激を脳に伝え、脳からの命令を伝える働きをします。
脊髄に支障をきたすと、麻痺状態を起こします。それとともに刺激の伝達が損傷を受けるため、眠りにも悪影響を及ぼします。
眠りの障害だけでなく麻痺によって、寝返りが打てないなど、さまざまな要因が重なって寝返りが打てないなど、複雑に要因が重なり合って寝返りが打てないケースもあります。

こうしたいくつかの病気を例に挙げましたが、特有の症状がそれぞれ眠りを妨げているのです。
病気別に治療を行うことが最短で不眠を改善することができるのはこうした理由からです。

3.精神面の変調

睡眠が精神面と重要な関わりがあることは前述したとおりですが、ここでは具体例をあげて説明します。

神経質すぎる

敏感で、精神・身体的な負担によって疲労しやすく、自意識が高く、高い望みを求め、何事にも完全でなければ気が済まないタイプです。
神経質な人は、体に必要以上の気を配るため、それが高じて胃腸障害を起こしたり、頭痛や不眠を起こしたりします。このように過剰に気を配ったり、気にしすぎるために起こる症状を一般的に心気症といいます。
神経質な人の場合には、寝付きが悪い、眠りが浅いことを自覚しているケースが多いです。神経質が原因でほんの些細なことで興奮しやすいために不眠が起こるものです。
しかし、実際に神経質な人の脳波を測定してみると、正常な人の眠りの量、質ともにあまり変わらなくなっています。
神経質な人の場合、偶然何かがきっかけで眠れなかったりすると、それが原因だと思いこんでしまう場合が多いようです。

神経症(ノイローゼ)

人間には、普通順応と拒絶の能力を兼ね備えています。環境の変化があっても次第に慣れていくものです。ところが、中にはちょっとした環境の変化でノイローゼになってしまう人がいます。
神経症とは、精神的な原因が心身の障害を起こすもので脳や他の病気が原因していないものをいいます。また、性格的にわがままで、がまんすることができないタイプに多くみられます。子供の頃にわがまま放題に育てられた人や、過保護に育てられた人にも多くみれます。こうした環境で育ってしまうと、職場や家庭などの中の小さな社会で適応できずに逃避してしまう結果が神経症です。

不安神経症
神経症は、環境に適応できず、その人の生命がおびやかされたときに、人間が起こす反応です。生命がおびやかされることは、人間の場合、身体的なものと社会的なものと2通り、考えることができます。そして、神経症は、社会的生命がおびやかされるために起こります。不安は、社会的な人間の存在をおびやかされたといに起こるものですから神経症の基本ともいえる症状です。身体・精神の症状は、胸苦しく、息ができない、心臓がどきどきするといった症状です。
ヒステリー
感情的になりやすい人のことを言いますが、医学的には異なります。長期間、欲求不満を抱いていた人が、ちょっとしたきっかけで運動麻痺や記憶喪失など、心身障害を起こすことを言います。このような症状を起こすことで現実から逃避します。
強迫神経症
自分で考える意志がないのに、さまざまな不愉快な考えが次々と頭に浮かび、はらいのけようとすると余計に強く迫ってくる状態をいいます。カギをしめたのに何度も確認しないと気が済まない。などのどうしてそうなるかの理由を確かめないと気がすまない状態になります。また、強迫症状として現れるものもあります。先のとがったものが自分に突き刺さるように感じるケースなどです。トイレの取っ手や電車の吊革にさわった際に何度も洗わないと気がすまないのもこうした神経症です。高所恐怖症、赤面恐怖症、疫病恐怖症、対人恐怖症なども同様です。

神経症の人の睡眠障害

これまで紹介してきた神経症のタイプは、いずれの場合も自分の置かれた状況の中で適応することができず不安や精神の緊張が起こるものです。
そのため不眠症状もかなり顕著に現れます。
睡眠障害は、寝付きが悪いことが多く、眠りが浅い、夢をよく見て眠れないなどの障害もあらわれることがあります。
これは、昼間活動しているときの緊張感を入眠時まで持ち続けていることと、精神的葛藤が夢にあらわれるため悪夢などが原因となって不眠になるケースもあります。
こうした原因の場合には、不眠を治そうとしても無理です。精神的な原因を取り除くことが先決です。専門医の診察を受けることも解決への近道になります。適切な治療を受けることで不眠も改善していきます。

躁うつ

この病気の特徴は、躁状態とうつ状態を繰り返します。躁とうつの周期の人もあれば、どちらか一方の状態を繰り返す人もいます躁状態というのは、感情や意欲が旺盛になることですが、楽しくて、気分爽快で興奮して眠れない状態です。
自信過剰になり、自分の能力を過大評価してしまいます。
こうした状態ですから自分にさからったりするものがあると、機嫌が悪くなり、暴力、口論を起こすことも少なくありません。高価なものを購入したり、仕事を次々に拡大したりします。
一方、ううつ状態とは、憂鬱な気分が続く状態です。誰にもこうした状態はありますが、精神低位な原因があります。
とろが躁うつ病のうつ状態は、はっきりした原因がありません。理由もないのに、気分が重く、気分が沈みがちで元気がでないというのが主な症状ですが、同時に悲しくなったり、理由もないのに、気分がすぐれないといった症状があらわれます。
身体的には、頭痛、肩こり、胃腸障害、食欲不振、下痢や自律神経失調症などがあります。口数も減り、何事もネガティブに考えるようになってしまいます。
無能な人間だという妄想や被害妄想や自責感が起こります。
こうした、躁状態とうつ状態が交互にあらわれたり、一方だけを繰り返したりします。
躁うつ病は、原因が不明ですが、精神的、身体的な出来事がきっかけになることもあります。几帳面で仕事熱心、こり性、強い正義感、責任感などが強い人がなりやすいのも特徴です。躁うつ病の人の睡眠障害ですが、躁状態の人は、意欲的で感情が高ぶっていますから、夜遅くまで動き回り、気分が高ぶっているので、なかなか寝付けません。夜中に突然起きて掃除をしたり、早朝に人の家を訪問したりします。
ひどい場合には、一晩中眠れない場合もあります。本人は、睡眠時間が短くても気にしませんが、身体は疲れるので、疲労が蓄積してきます。
では、うつ状態の人はどうでしょう?感情、意欲、身体、自律神経の機能障害が起こります。そして不眠は、一般の人でも憂鬱な気持ちのときに起こります。
ですから躁うつののうつ状態にある人は、その傾向が一層強くなります。
うつ状態の人の睡眠障害は、布団に入っても、仕事や家庭のことを心配して考えるために寝付きが悪くなります。寝付いてからも眠りが浅く、1~2時間眠ると目が覚め、そのあとなかなか眠ることができずに眠ったり起きたりを繰り返します。
朝より夕方から夜にかけてのほうが状態がいいのも特徴です。
専門医の受診が欠かせません。

精神分裂病

自分の殻に閉じこもり、人もいないのに悪口が聞こえてきたり、幻聴や誰かが後をつけてくるなどの妄想があります。
思春期から20歳ごろまでに発病し、幻想や妄想が現れることもありますが、それほど強い症状ではありません。
幻想や妄想が原因で神経が興奮し、寝付くことができずに不眠になります。ちょっとした物音でも目が覚めてしまいます。ひどい興奮状態にある時には、一睡もできないこともあります。治療には、専門医の診察が必要となります。

4.老人性の不眠

老人は、夜の眠りは浅く、昼間はうとうとする傾向が見られます。不眠を訴える人も必然的に増えてしまいます。
老人になると、脳をはじめ、体の機能の衰えにより、睡眠を妨げる条件が増えてきます。これにより睡眠のリズムが乱れてしまうのです。
体の衰えによる睡眠不足であれば問題ありませんが、病気が隠れているケースもあるのでこちらは、きちんと病院で受診しなければなりません。
睡眠障害の症状としては、眠りが浅く、夜中に何度も目が覚め、そのあと寝付けない、早朝に目が覚めてしまう、というのが主なものです。

5.睡眠剤をやめたときに起こる不眠

眠剤には、入眠効果がありますが、長期間、服用していた人がやめたときには、不眠症状があらわれます。
服用をやめたことによるノンレム睡眠が減り、眠りが浅く時間も短くなります。加えてレム睡眠が増加し、夢を見ることになるからです。
みる夢も悪夢が多く、眠れないために、また薬を飲むという悪循環が生じることになります。服用し続ければ、不眠も悪夢も改善されますが、服用期間が長ければ長いほど症状は悪化しやすい傾向にあります。
早めに病院を受診し、医師の診断を受けた方が早く改善します。

6.原因

6つめは、原因不明です。

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