骨粗鬆症にならない食事 丈夫な骨づくりのための必須栄養素について。必須家要素は、マグネシウムとカルシウムになります。
カルシウム
骨粗鬆症を予防・改善するためには、カルシウムを十分にとることがポイントになります。カルシウムの9% は骨や歯に蓄えられており、「貯蔵カルシウム」と呼ばれます。
血液や筋肉に存在する残りの1% は「機能カルシウム」と呼ばれ、筋肉の収縮、神経細胞の刺激の伝達、血液の凝固など生命の維持に欠かせない役割を果たしています。
機能カルシウムは血液から細胞へ運ばれますが、生理的な機能を正常に働かせるためには、血液や細胞中のカルシウム濃度が常に一定に保たれている必要があります。
万が一、カルシウム濃度が下がると、脳の働きの低下や筋肉の痙攣、心臓の停止など、重大な事態が起こりかねません。そのため人間の体には、血液中のカルシウム濃度が少しでも下がると、貯蔵カルシウムを取り出して利用するシステムが備わっています。
貯蔵カルシウムを取り出す時には骨を壊す破骨細胞の働きが活発になり、骨吸収が進みます。つまりカルシウム不足の状態が続くと骨に蓄えられたカルシウムが失われるため、骨粗鬆症が起こりやすくなるのです。
マグネシウム
カルシウムやリンとともに骨をつくるマグネシウムは、約70% が骨や歯、それ以外は筋肉や神経、脳などに存在しています。筋肉などに含まれるマグネシウムが不足すると、骨に蓄えられたマグネシウムが取り出されますが、その時、マグネシウムの約5倍の量のカルシウムも一緒に溶け出してしまいます。
そのため、骨粗鬆症の予防には、マグネシウムを十分に摂取することも大切です。カルシウムとマグネシウムは、2対1 のバランスで摂取するのが理想的だといわれています。これらのミネラルは現代人には不足しがちな栄養素であり、過剰にとっても尿として排泄されてしまうので、毎日の食事からきちんととることが大切です。ストレスや過食などによって尿中の排泄量が増えてしまうこともあるので、生活習慣への注意も必要です。