頭痛のとき、薬を飲むほどではないとか、鎮痛薬の飲みすぎが気になる、ということがあります。そんなときは、鎮痛作用があるカフェインをとると有効なことがあります。
カフェインには頭痛を和らげる作用がある
カフェインは、コーヒーを筆頭に紅茶や緑茶などに含まれる成分として知られていますが、じつはれっきとした医薬品として使われちている成分でもあります。鎮痛薬にもカフェインが配合されているものが多くあります。カフェインには次に挙げるような作用があります。
- 中枢興奮作用
- 骨格への作用
- 利尿作用
- 心筋への作用
- 脳の血管への作用
脳の働きや感覚を高める作用です。頭をハッキリさせて眠けをとりはらったり、倦怠感の解消に有効とされています。
筋肉を収縮させる働きです。これによって疲労を軽減すると考えられます。
腎臓の血管を拡張させる働きがあり、これによって尿の生成を増加させて、尿量を増やします。
心筋の収縮、脈拍、摘出量を増加させます。
腎臓の血管を拡張させるのに対して、脳の血管に対しては収縮させる働きがあります。これによって、血管拡張型の頭痛である片頭痛の痛みの軽減に有効なのではないかと考えられます。
1~2杯程度のコーヒーで頭痛が和らぐ
- レギュラーコーヒーで40~180mg、インスタントコーヒーで30~120m程度。
- カフェインは市販の鎮痛薬にも含まれている。たとえば、ノーシン錠には35mg 、ナロンエースには50mg 、イブA錠には4mg含まれる
- コーヒーがその代表だが、ほかにもカフェインを含む飲み物がある。緑茶のなかでもカフェインが多いのは玉露、次いで煎茶と番茶。紅茶は茶類ではもっとも多い。ウ一口ン茶も比較的多いほう
頭痛の予兆がしたらすぐに飲む
このようにカフェインは、頭痛に有効な作用をもっています。ただ、コーヒーなどでカフェインをとるのですから、鎮痛薬のように鋭い効果があるわけではありません。「痛くなりそう」というようなときに、早めにコーヒーなどを飲むことがポイントです。
カフェインは摂りすぎると頭痛を助長させる
カフェインの過剰摂取になっている人は、体内のカフェインがなくなったり減少することによってカフェイン禁断性の頭痛が起こることがあります。
一般に、1 カ月15g以上( 1日に500mg以上)のカフェインをとっていると起こる可能性が高くなります。カフェイン禁断性の頭痛は、最後のカフェイン摂取から24時間以上経過すると、脳の血管が拡張して頭痛が起こってきます。また、カフェインをとると頭痛が治まるのが特徴です。
飲み物別カフェインの量
- コーヒー0.04
- 紅茶…0.05
- 玉露…0.16
- 煎茶…0.02
- 番茶…0.01
- ほうじ茶…0.02
- 玄米茶…0.01
- 抹茶…3.2
- 烏龍茶…0.02