お酒の飲み過ぎは血圧に悪影響でも紹介したとおり、血圧が高めの人は、飲酒についてしっかり向き合わなければなりません。
では、アルコールの適量とは具体的には、どのくらいの量なのでしょうか。この答えは簡単ではありません。
プロレスラーやお相撲さんのような体格で、底なしのように飲んでもケロッとしている人もいれば、においをかいだだけで酔ってしまう人もいるように、アルコールの許容限度、処理能力には大きな個人差があります。
そうしたアルコールに強い・弱いという問題と完全に切り離すことはできませんが、体内に入ったアルコールが健康によい働きをする限度量を数値として算出したものがあります。それは「純度100% のアルコールに換算して1 日に約20g」とされています。
この数値をアルコールの種類ごとに当てはめていくと、ビールは中ビン1本、日本酒は1合、ウイスキー はダブル1杯、ワインはグラス2杯(240ml以内、焼酎(35度)はコップ2分の1杯弱などとなります。まずはアルコールの適量を知り、それを守る心構えが必要になります。
外で飲んだときにこの量を守ることはできるでしょうか?本当に体のことを思って血圧を下げたいのであれば本気になってこの量以下にすることが大切です。
もうひとつ大切なのは、週に2日の休肝日をつくることです。2日の休みがあれば、アルコールの分解・処理で疲れてしまった肝臓がほぼ完全に立ち直ることができるからです。個人差はありますが、肝臓が日本酒1合分のアルコールを分解・処理するには、平均して3時間もかかります。その間、働き者の肝臓は、ただ黙々とアルコールの分解処理をこなしていきます。これが2合、5合、さらにはチャンポン… となつたらどうなるか想像してみてください。肝臓に休息が必要なことが明らかです。
飲み過ぎを防ぐ5つのポイント
- 飲んだアルコールと同量、もしくは2倍程度の水を飲む
- 空腹時の飲酒は避け、飲む前にはおなかに必ず何かを入れておく
- ゆつくり味わつて飲む
- 高たんばく、低脂肪、食物繊維たっぷりのつまみを食べながら飲む
- 強い酒は肝臓への負担が大きいので、水やお湯で割って飲む