「野菜をたくさん食べましょう!」というのは、誰もが小さい頃から言われてきたことで、これには深い意味があります。
野菜には人間の体を健康に保つうえで欠かせないビタミンやミネラル、食物繊維などが豊富に含まれています。
現代人は、食生活が急速に欧米化しっつあることから、最も不足しがちな食品でもあります。
それだけに、バランスのよい食事といった場合は、まず真っ先に、野菜を十分にとっているかどうかを考えるように習慣づけましょう。
しかも、野菜は血圧が高めの人、高血圧症の人に欠かせないミネラル成分であるカリウムを豊富に含んでいます。うれしいことに、カリウムには食塩の主成分であるナトリウムを体外にはいせつ排泄してくれる働きがあるのです。
このカリウムは、水にさらしたり、ゆでたりすると失われる特徴があるのでできるだけ「生食」がおすすめです。生の果物もおすすめです。
このメカニズムを少しだけ医学的に説明しましょう。ナトリウムとカリウムは、細胞の内側と外側でバランスを一定に保とうとする関係にあります。つまり塩分の過剰摂取でナトリウムが細胞内に増加しても、カリウムは細胞膜を通して細胞内に入り込み、増加したナトリウムとバランスをとるように働いて、結果的にナトリウムを細胞外に運び出してくれるわけです。
野菜を食べれば食べるほど、ナトリウムは排泄され、血圧を低下させる効果が高まるのです。なお、カリウムは野菜のほか、海藻類や果物に多く含まれています。日常の食事で十分にとるように心がけましょう。
高血圧症をはじめ生活習慣病を予防・改善するために、野菜は1 日に350g程度をとるのが望ましいとされています。一度、350gというのはどのくらいの量か確かめるといいのですが、驚くほどたくさんの量です。
特ににんじんやかぼちゃ、ピーマンなど、緑や赤、黄色の濃い緑ベータ黄色野菜にはビタミンA、C 、E のほかβ -カロテンが豊富に含まれ、がんに対する免疫力アップ、体を老化させる活性酸素撃退などに大きな効果があるとされています。
>>>にんじんのがん抑制効果につていはこちらに詳しく書かれています。
また、きゆうりやレタス、大根などの淡色野菜は主にビタミンCの補給源として貴重です。日常の食事でメニューを選ぶときは、まず肉や魚がおいしそうかどうかに目を奪われがちです。でも、より大事なことは、そのメニューを食べることで、どれだけ多くの野菜をとることができるかなのです。「バランスのよい食事=野菜を多くとる食事」習慣づけます。