「中性脂肪」は血液中の脂質の1つで、体のエネルギー源として利用される物質です。食事に含まれる糖質や脂質から合成され、全身を回ってエネルギーとして使われ、過剰な分は脂肪細胞に蓄えられます。
中性脂肪の値は、血液検査ですぐにわかります。正常値は150m g/dl未満。150mg/dl未満以上のときに、「高脂血症」と診断されます。最近では、肥満者や糖質・炭水化物の摂取の多い人の間で、中性脂肪の値が高いと指摘される人が増えています。
血液中には、コレステロールや中性脂肪といった脂質が含まれています。コレステロールと中性脂肪の値のいずれか一方、あるいは両方が高い場合、「高脂血症」と診断されます。このうち、コレステロール値が高いと動脈硬化が進行し、虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)や脳梗塞が起こりやすくなることは周知のとおりです。
一方、中性脂肪値が高いタイプの高脂血症(高中性脂肪血症) でも、動脈硬化が促進されることがわかっています。たとえば、中性脂肪が多いと、通常のLDL(悪玉)コレステロールよりもサイズの小さな「スモールLDL」が多く産生されます。
また、リポタンパク質が代謝される過程で生じる「レムナント」という老廃物も増加します。
高中性脂肪血症では、これらの「スモールLDL」や「レムナント」が血管壁に沈着し、動脈硬化を促進するのです。
さらに、中性脂肪が多いと、HDL(善玉) コレステロールが減少します。HDLコレステロールは、血管壁に蓄積したコレステロールを回収する働きがある重要な成分であるため、それが少なくなると、動脈硬化を促進するリスクになります。普段の食生活で動物性食品の比率が高く、野菜などの摂取量が少ない人は、食生活を根本的に見直す必要があります。
中性脂肪値が高くなるもっとも多い原因は、不適切な生活習慣です。具体的には、食事の過剰摂取によるエネルギーの摂りすぎと、運動不足によるエネルギー消費不足による高中性脂肪血症です。
中性脂肪値が高いだけでは、特に自覚症状はありません。しかし、放置しておくと、動脈硬化が進み、心臓病や脳梗塞のリスクが高まりますので、早めに改善が必要です。
また、最近では、中性脂肪に加えて、コレステロール、血糖値、尿酸、血圧といった項目にも同時に異常を指摘される人が増えています。
個々の値の異常がそれほどではなくても、複数の項目に異常値が及んでいることは、動脈硬化を促進する大きなリスクであることがわかっています。中性脂肪値が高いといわれたら、まず食生活を見直します。
糖質・炭水化物の摂取が多すぎないか、脂肪の摂取はどうかといった注意が必要です。ブドウ糖や果糖など吸収されやすい単純炭水化物の摂取が多いと、インスリンというホルモンが分泌され、中性脂肪の合成が促進されます。
高中性脂肪血症に対しては、生活習慣の改善が最優先されます。特に食生活において、食事内容と食行動の見直しが重要です。その上で、下記のサプリメントを個人の体質に応じて、適切に組み合わせます。また、原則として、高脂血症あるいは何らかの疾患で治療中の人、医薬品を服用中の人は、主治医に相談します。
血液をさらさらにする
- DHA
- EPA
- ナットウキナーゼ
動脈硬化
- トコトリ工ノール
- にんにく
- 植物ステロール
- 赤ワインエキス