コレステロール高による動脈硬化防止には、コレステロールの酸化を防ぐ抗酸化物質を積極的に摂取することが必要です。強力な抗酸化物質には、ビタミンC、E、カロテン、リコピンがあります。野菜に含まれる色素成分は、抗酸化作用が強力です。
サケに含まれるアスタキサンチンという赤色成分にはこれらをはるかにしのぐ抗酸化作用がり、そのパワーは、ビタミンEの500~1000倍にもなります。アスタキサンチンはサケの他にいかやえび、いくらにも含まれますがサケの含有量はトップクラスです。
スモークサーモンなどに加工される紅ザケは特に豊富です。
サケにアスタキサンチンが豊富に含まれるのは、大量のアスタキサンチンをつくりだす、ヘマトコッカスという藻類をたくさん食べていることによるものです。
サケは生まれた川から海へ旅し、産卵のためにふたたび戻る習性をもちますが、この間は、紫外線にさらされて活性酸素による被害を受けます。これに対する手段として備えてきたのがヘマトコッカス由来のアスタキサンチンを体内に蓄えるという方法ではないかと考えられています。アスタキサンチンには、サケの過酷な長旅をさせるパワーが秘められているのです。
また、アスタキサンチンは加熱にも強く、焼いても煮ても大部分を摂取することができます。煮ても大部分を摂取することができます。ただし、空気に触れると時間とともに酸化してしまうので、新鮮なうちに食すことが大切です。
アスタキサンチンは脂溶性で炒め物やマリネなどで食べるのがおすすめです。