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免疫力の要腸の敵「大腸ガン」

日本人の腸はこれまでにないストレスにさらされている、と口にする医師や腸の専門家が多数います。特に大腸がんは、日本人には珍しいがんでしたが、最近、非常に増えました。

統計上では1980年以降に大腸がんの罹患率が高くなりはじめています。1955年には男性2076人、女性2160人だったのが、2006年には男性2万3800人、女性1万8653人と、この半世紀で約10倍に増加しました。

また女性が罹るがんでは、2003年から死因の第1位、男性は3位と上位に位置しています。

国立がん研究センターでは、将来的には大腸がんが死因のトップになるという予測をしていましたが、それは予想よりも速いスピードであったといってもよいのではないでしょうか。一般的に大腸がんは、高齢者の病気と思われていますが、年代別に見ると罹患率が増加するのは、男女ともに40代です。また20代の若い女性から早期がんが見つかるケースもあります。

急増する大腸がんは40代からが要注意 | 健康マニア

大腸がんの原因としては、環境因子と素質因子の両方があると考えられています。環境因子の中では、食生活が特に大きいと考えられています。とりわけ、日本人の食生活の欧米化が大きいといわれています。

もちろんすべての欧米的な食事が悪いのではなく、赤身肉や加工肉の摂取が大腸がんに対して確実なリスクと指摘されています。
これらの動物性脂肪は、血中コレステロールを高め、その脂肪の消化や吸収のために分泌される胆汁酸が、発がん性物質を作るともいわれています。

日本では大腸がんは増加傾向にあります。しかし一方アメリカでは、男女ともに死因別死亡率の第2位ではありますが、その割合は近年減少傾向にあります。その理由は、アメリカが国をあげて、食事を中心とした大腸がんの予防キャンペーン「5 A DAY」(1日に5皿分“350g”の野菜と200gの果物を摂取することを目標にしたもの)を行ったからだといわれています。

これは早期発見・早期治療の宣伝が功を奏している例だと思います。腸の健康を目指す方にとって大腸がんは敵ともいえますが、けっして恐れる病気ではないのです。大腸がんは早期に発見すれば、内視鏡手術や腹腔鏡手術など、開腹をせずに手術することも可能です。身体への負担も比較的少なく、生存率も高い。そして予後もよいといわれています。

大腸ガンの早期発見に自宅で検査できるキットもありますので食事に自信がない方は是非やってみましょう。
自分でできる!病院に行かずに行う大腸ガン検査キット | ガンの予防対策と増殖抑制作用を高める

大切なのは早期発見・早期治療なのです。そこで私は40歳を過ぎた人には大腸内視鏡検査を推奨しているわけなのです。

また便秘と大腸がんの因果関係は解明されていません。しかし便秘が大腸がんのリスクを引き上げている可能性はおおいにあります。大腸内のがん発生部位を調べたところ、その約7割が肛門に近いS状結腸(40%)と直腸(24 %)に集中しています。

S状結腸と直腸は、大腸の中でも特に便がとどまることが長い部位です。大腸に長くとどまった便には、胆汁酸が多く含まれます。また、動物性脂肪の摂取が多いと胆汁酸の量も増えます。つまりずっと便が腸内にとどまっていると、発がん性に関与しているとされる二次胆汁酸(胆汁酸より変化した物質)の濃度が高まり、そのとどまった場所、つまりS状結腸と直腸に影響を与えるという可能性が考えられるのです。

便秘=大腸がんの原因、とはいい切れませんが、便秘をしないほうが、そのリスクを減らすことはできるのです。便秘をしない生活、つまり腸が健康な状態を意識して作ることが大腸がんの予防になります。それには、腸寿の食生活とライフスタイルを実践するのがおすすめです。

ごぼう茶を日頃から飲むのもおすすめです。

免疫力の要腸の敵「腸の酸化ストレス」

アンチエイジングの話題になると、「活性酸素」の話をよく耳にします。私たちが生命を維持するためには、非常に多くのエネルギーを必要とします。そのエネルギーは、細胞で酸素が燃焼することによって作られているのです。しかし、そのエネルギーを作るための副産物として発生するのが、活性酸素です。

この活性酸素は、体内に侵入してきた病原菌やウィルスを殺す白血球やマクロファージには欠かせないものであり、体内に必要なホルモンを合成する働きを持っています。

ではなぜ、活性酸素がアンチエイジングにとって問題になってくるのか。通常、その役目を終えた活性酸素は無害化されます。しかし活性酸素が局所的に過剰に発生した場合、毒性を発し、身体のあらゆる器官をサビさせ、老化やがんなどの生活習慣病を引き起こすといわれているのです。

その活性酸素が過剰に発生する理由として、活性酸素による酸化から身体を守ってくれる抗酸化作用のある物質を壊すような場合です。

例えば喫煙は、抗酸化物質であるビタミンCを被壊します。また紫外線も皮膚に活性酸素を大量発生させる刺激になります。今すぐに禁煙しましょう!禁煙補助剤を使えばヘビースモーカーでもストレスなしに禁煙できます。

このような活性酸素の発生によって増加する「酸化ストレス」は、もちろん腸にも起こつています。腸は身体の中でも特に有害物質にさらされている器官です。ですから活性酸素によって、腸はダメージを受けやすいのです。

腸を酸化させる要因として、まずあげられるのが脂肪です。脂肪は酸化しやすく、食品の加工や貯蔵、調理法によって、また体内での消化中にも有害な酸化脂肪になりやすいといえます。

この酸化脂肪による酸化ストレスは、炎症性腸疾患や、がんの発症にも関与しているといわれています。イサゴールは便秘を解消する際にコレステロールを排出します。

また最近では、脂肪の多い食事を摂ることによって胆汁が多く分泌されると、その胆汁酸が腸内細菌によって変化し、その変化した二次胆汁酸が、活性酸素を生み出すことがわかってきました。その結果、遺伝子に突然変異を起こし、発がんに結びつくということがいわれています。

腸の酸化ストレスを抑えるには、ビタミンC や、ファイトケミカルを多く含んだ食材を選ぶことが効果的です。酸化ストレスを抱えない腸を持つ人が、本当の免疫力の高い人なのです。
腸ストレスの影響と解消方法

免疫力の要腸の敵「過敏性腸症候群」

最近では、過敏性腸症候群のための下痢止めの薬のCMをよく目にするようになりました。働き盛りの男性には、会社に行くために電車に乗ると急にお腹が痛くなって下痢を起こす、大切な会議の前になるとトイレに行きたくなる、などの症状が見られるといわれています。

これは「過敏性腸症候群」の典型的なケースとしてあげられ、.悩む人も多いといわれています。また万一の場合が心配で、快速電車ではなく各駅停車の電車に乗り、すぐにトイレに駆け込めるようにしている、「各駅停車症候群」という過敏性腸症候群から派生した症状もあるようです。

過敏性腸症候群は、まだ根本的な原因は解明されていません。しかし最近の研究では「消化管運動の異常」と「消化管の知覚過敏」が、その原因と指摘されています。

もっとわかりやすくいいますと、「嬬動運動などの腸管運動の異常」と「腸管がわずかな刺激にも反応する」ということです。以前は、ストレスとの因果関係が取り沙汰されていましたが、現在ではストレスは根本的な原因というよりも、症状を悪化させる増因要素であることがわかってきました。

また一般には知られていませんが、過敏性腸症候群は、下痢型、便秘型、便秘と下痢の混合型があります。しかし下痢止めのCM のシチュエーションに見られるように、下痢型が典型的症状としてクローズアップされています。

過敏性腸症候群は、日本人の10~15 % の人が該当すると推測されていますが、実際には典型的な患者はそれはど多くはありません。薬のCMなどのイメージ先行になっているのかもしれません。下痢型の過敏性腸症候群には「イリボー」という特効薬がありますが、あまり使用されてはいないようです。

というのも病院で過敏性腸症候群と確定診断される人が意外と少ないのがその理由です。下痢型過敏性腸症候群は、慢性的な下痢が6ヶ月以上継続するのが医学的診断の基準です。しかし多くの場合は、症状が似ているものの、もっと軽い「機能性下痢」や他の病気であることが多いのです。

しかし「過敏性腸症候群かも?」と心配な方は、受診をおすすめします。原因もわかりますし、症状に合った薬、医師のアドバイスも得られます。過敏性腸症候群のイメージにとらわれて、安易に市販薬の下痢止めを常用することは、腸の機能を低下させます。腸の健康のためには自分の腸の状態を正確に知ることも大切です。

過敏性腸症候群の詳細はこちら。

免疫力の要腸の敵「ダイエット」

ダイエットが腸の免疫力に対して逆効果だというのはどういうことでしょうか?ダイエットというと若い女性が熱心に取り組んでいる、というイメージがあります。

しかし最近ではメタポリックシンドロームを気にする中年男性、また健康面・美容面に関心の高い女性たち全般、女性以上にルックスを気にしている若い男性など、老若男女すべてがダイエットに関心を持つという時代になりました。

本屋さんの棚にはズラリとダイエット本が並び、毎月新刊が出ているようなイメージがあります。

ダイエットを取り組む際に最初に取り組むのは食事療法です。その中で間違ったダイエット法が氾濫しています。

たとえば、ダイエットがきっかけで便秘になり、停滞腸から下剤依存になって苦しむ女性は後を絶ちません。ダイエットによって食べる量が減ると腸の内容物も減って、腸の働きが鈍くなります。そして食事量が少ないがために便の量も少なくなります。そうするとなかなか排便できない腸になってしまうのです。

つまりダイエットによって腸の不健康が引き起こされるわけです。ただそこでダイエットを中止すればよいのですが、下剤に頼るケースが非常に多いのです。

食べる量が少ないにもかかわらず、下剤を使用し無理矢理排便する状態が長期間続くのです。そのような生活を続けていると、腸だけでなく身体全体の健康がどんどん損なわれていきます。

また恐ろしいことですが、下剤でダイエットしようなどと考える人もいるのです。食べたものを腸に溜めずスッキリ出す、という強引かつ間違った理論です。

大切なので何度でも繰り返しますが、下剤が腸にかける負担は相当なものです。大腸が黒くなるメラノーシスを起こす原因にもなります。

また「やせるお茶」と謳っているものの中には、下剤と同じ成分が含まれているものがあり、漢方だからと安易に常用するのは危険です。

身体にいいお茶を飲んでいるつもりが、腸の不調を作り出す原因になっている場合もあるのです。ダイエットは軽い気持ちで始める方や、自己流でやってしまう方、また間違ったダイエット本を参考にしている方など様々ですが、「ダイエットには王道なし」と考えています。

バランスのよい食事と運動が、遠いようではありますが、ダイエットの一番の近道ではないでしょうか。また食事と運動を改善することによって、便秘が改善して、自然にやせていったという方も多数いらっしゃいます。

食事制限にまつわるダイエットは、間違ったやり方をすると必ず腸に負担をかけます。腸の健康=免疫力ですから、まず腸の健康を考えることから始めるのがおすすめです。

食べ過ぎ・飲み過ぎをリセットするにはこちら。

免疫力の要腸の敵「便意の我慢と便意の消失」

軽い便秘が重症化するプロセスで、もっとも注意したいのは、便意を我慢することです。これが便秘の重症化のきっかけになっているケースが多いようです。

我慢の理由は様々です。「朝、時間がない」「職場でトイレに行くタイミングが取りにくい」「トイレに行くのが恥ずかしい」などなど。

しかし便意を我慢した結果、何が起こるのかといえば、便意の消失です。我慢していると次第に便意というのは、なくなります。本来は、口から入った食べ物が胃に入ると、胃壁が伸びるので、反射的に結腸が動き出します。これを「胃・結腸反射」といいます。さらに腸が動き出し、直腸に一定量の便が溜まると刺激されて「直腸反射」が起こるのです。

それによって便意が起こり、脳に信号が送られます。このときの脳の信号は本来「便を出す」というゴーサインです。そして排泄する場合は、脳から腸のまわりの神経や筋肉に指令が出されるわけです。しかし便意を我慢すると便を押し出す命令が腸に出されません。このような生活を長く統けてしまうと便意を感じることができなくなってきます。腸の自然な働ききを邪魔したため、直腸の動きも鈍くなり、便が溜まっても脳に信号が送られなくなっているのです。

そうすると便意を我慢することに始まって、便意の消失→下剤を使う→腸の機能低→便秘→下剤の常用→腸の機能低下…という負のサイクルが出来上がってしまうのです。

腸は、脳や脊髄からの反射がなくても自立的に臓器を動すことができます。しかし実際は、第1の脳と第2の脳が連携してこそ、毎日のスムーズな排便があるのです。

ひどい便秘の人の腸は、感覚が鈍り、第2の脳としての機能は低下しています。便が溜まっても感知できず、脳に信号を送ることもできないのです。

そこで腸を改善することによって、第2の脳としての本来の働きを目覚めさせ、復活させることが可能です。第1の脳と第2 の脳の両方をきちんと動かすことは、腸にとって、とても大切なことなのです。

便意は腸が健康に機能しているバロメーターであると同時に、脳と腸がきちんと連携しているという証でもあります。ですから「たかが便意」とあなどってはいけません。

人間の身体というのは、よくできていて、そんな複雑なことを簡単にやってのけるものなのです。本来、身体にある機能をきちんと動かす、それも正常な免疫機能には欠かせません。

腸をも若返らせる水の効果

免疫力の要腸の敵「下剤」

便秘外来をよく知らない人は、「便秘くらいで病院に行ってもいいのですか? 」とか、「どのくらいの症状で行ったらよいのですか? 」という質問を受けます。

その時の目安として、下剤依存になっている方すぐに受診すべきでしょう。

下剤依存というのは、市販の下剤の規定量を超えて常用しているケースです。例えば、規定の2錠、3錠などを守って服用し、排便を行っている方はまだ大丈夫です。

問題なのは、規定量では排便できず、1回に10錠、20 錠、そして50錠とどんどん量が増えていくケースです。こうなると腸は自力で排便できなくなっています。また下剤を多めに飲んで排便はあるものの下痢になることも増えるにもかかわらず、明日排便がなければどうしようという不安な気持ちから、下剤を多量に服用してしまうことが多いのです。

そうすると腸にとっては負のサイクルが出来上がってしまいます。市販の下剤はとても手軽で便利なものですが、下剤依存というリスクがあることは忘れてはいけません。

また下剤を使用し統けると、腸が弱って黒くなります。原因は市販の下剤に含まれている大腸を刺激する「アントラキノン系」下剤です。センナ、大黄、アロエなどを成分として含みます。

アントラキノン系の下剤は、即効性があるがゆえに、依存性もあわせ持っているのです。薬の使用で便を出すことはできますが、やがて便が出なくなると、また薬を使うしかなくなってしまうのです。そして薬を使い続けると、大腸の粘膜が色素沈着を起こす「大腸メラノーシス(大腸黒皮症)」の原因になります。

これは、腸壁が真っ黒になり、腸管の神経も影響を受け、やがて大腸が伸びたゴムのようになって、腸の機能が著しく低下してしまうのです。

便秘外来は下剤の量を減らすことが第一の目標です。もちろん便が毎日出ることも重要です。しかし、毎日出ることにこだわらず、根本的にその出し方を考えなければいけません。下剤の量が多い、という自覚のある方は、病院を受診することをおすすめします。

自宅や会社の近くに便秘外来があればいいのですが、ない場合は、近所の病院の消化器内科や胃腸科を受診します。また大腸・肛門科でも便秘の治療を行っているところがありますので、事前に調べてみてください。

安易な下剤の使用は、免疫力も低下させてしまう原因となります。腸の健康を考えた場合、腸が自分の力で出せるという自然な便通がとても大切です。

免疫力の要腸の敵「便秘」

腸の健康=免疫力」を脅かすものの筆頭としてあげられるのが「便秘」です。クリニックの便秘外来には、新幹線や飛行機を使って、遠くから通院している方も多数います。それほど便秘がツライ症状だということです。便秘の悩みの深刻さは増すばかりです。

便秘の定義というのはないのです。消化器病専門医の方に聞くと、2~3日に1回排便があって症状がなければ、便秘とは言わないとされています。

しかし、排便がないことによって、不快な症状があれば便秘といってよいのです。ある年の国民生活基礎調査では、人口10 00人当たり、女性で50.6人、男性で24.7人の人が「便秘である」と回答しています。その12年前の同じ調査では、女性46.7人、男性18.6人でしたから、ここでも腸の健康が損なわれていると考えられます。

単純計算でおよそ5000万の日本人が便秘という計算になります。これは大変な数値です。便秘は、女性ホルモンや筋肉量の関係で女性のほうがなりやすい傾向にあります。食品メーカーのカゴメ株式会社が行った「現代女性の腸内環境に関するアンケート」では、便通の頻度を尋ねた質問で、2~3日に1回という軽症の便秘の人が30.6 % 、4~6日に1回の人が8.5% 、7日に1回未満が2.7% という数値が出ました。

しかし2〜3 日に1回の中には下剤を使用している人も含まれるので、実際には女性の約2割がひどい便秘に悩んでいるといえるのです。

一般には知られていませんが、便秘には2種類あります。ひとつは症候性便秘といわれる、病気があってそれが原因となって起こるもので、大腸ポリープ、またはがんなどによって便秘が起こるケースです。

そしてもうひとつは、常習性便秘。これが一般に便秘と呼ばれるものです。クリニックの便秘外来を受診される方は、ほとんどがこのケースです。これは腸の機能が低下して起こるものです。この常習性便秘ですが、誰しも最初は軽い便秘から始まります。

最初から下剤が必要なはど、ひどい便秘になる人はいません。その軽い便秘からさまざまな要因で、改善されずに重症化していくのです。その要因は、我慢、生活の乱れ、食生活、運動不足、ストレスなどで、それらが積み重なり、腸の機能が低下して重症化するのです。

現場の医師は、ひどい便秘の場合、腸内環境の改善は、6ヶ月~1年はかかると言います。便秘で悩んでいる方は、こちらを参考に脱便秘に取り組むべきでしょう。

ちなみに食物繊維はしっかり摂れている人はオリゴ糖で快便になるケースが多々あります。