腸内フローラ、口内フローラも炎症を引き起こす

炎症と言えば、「腸のコンディションが悪いと、腸は血管に恩を仇で返す」という内容を紹介しましたが、腸内フローラのバランスが崩れると、腸のバリア機能が低下して、腸内細菌が作りだした有害物質や生きた腸内細菌が、血管に入り込んでしまうということです。

イメージしてみましょう。生きた細菌や有害物質が血流に乗って全身をかけめぐれば、どうなるでしょう?

当然、全身の血管では、免疫細胞たちがざわつきます。「怪しいヤツがいるぞ!」と、免疫細胞たちが集まってきて攻撃をしかけようとするでしょう。
つまり、腸内フローラのバランスが悪いと、全身の血管で炎症が起こりやすくなるのです。ここでも、腸と血管が深く関わっていたのです。

ところで、血管の炎症を起こす菌は腸内細菌だけではありません。口腔内の細菌も関わっていることが分かっています。ロの中には、腸内はど多くはありませんが、それでも300~700種類もの口内細菌がいると言われています。

歯をよく磨いている人でも1000~2000億個の口内細菌が存在し、ほとんど歯を磨かない人の口の中には1兆個もの細菌が住みついています。

そして、口内細菌にも、腸内細菌と同じように善玉菌と悪玉菌がいて、口の中で善玉と悪玉の脚いが繰り広げられています。

悪玉菌の代表格と言えば、虫歯や歯周病の原因となる菌ですが、なかでも全身の血管との関わりが深いのが歯周病菌です。
歯周病菌は、毒素を生んで歯ぐきを腫らしたり、歯の周りの骨を溶かしたりするだけではなく、歯肉から血管の中に入り込んで、血流に乗って流れ者いた先で炎症を起こすのです。動脈硬化のコブから歯周病菌が見つかったことから、歯周病が動脈硬化の要因の1つになることが分かったのですが、さらに歯周病があると心臓病や脳卒中が増えることまで明らかになっています。
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また、当たり前ですが、口から腸まではつながっています。口から食べたものが食道や胃を通って腸に届くように、口の中の細菌たちも、飲み込んでしまうと消化管に入っていき、腸にも届きます。

歯周病を引き起こす口内細菌は複数種類ありますが、その代表格である「ジンジバリス菌」が腸に届くと、腸内フローラのバランスが崩れ、腸のバリア機能が低下することも分かってきました。

何度もくり返しますが、腸のバリア機能が低下すれば、腸内細菌が作りだした有害物質が血管の中に入り込んで、全身の血管の炎症につながります。っまり、歯周病菌は、直接血管に入り込んで血管の炎症を引き起こすこともあれば、腸内フローラを経由して血管の炎症を引き起こすこともあるのです。

そして、血管事故を引き起こす要因になることも。腸内フローラも口内フローラも、悪玉菌を増やしてはいけないということです。