酸化ストレスが動脈硬化を進行させる

動脈硬化になったときに、あるいは動脈硬化にならないために、「変えるべき悪い習慣」とは何でしょう?

1つは、動脈硬化の入り口である「血管内皮細胞の傷」を引き起こす高血圧や高血糖、脂質代謝異常などです。これらは内臓脂肪から分泌されるさまざまな生理活性物質によって悪影響を受け、動脈硬化を進行させるので、肥満を解消することがとても大切なのです。

内臓脂肪は過食と運動不足によってたまりますが、それがつきやすいかどうかは腸内フローラが関わっているので、腸内フローラを整えるのが効果的です。

また、LDLコレステロールが血管内に入り込んで「酸化」されることも、動脈硬化がつくられる一因です。

酸化を引き起こす「活性酸素」は、日々の生活のなかでつくられています。私たちは酸素なしには生きていくことはできません。全身の細胞は、血液から酸素を受け取ることでそれぞれの働きを行っています。そして、呼吸で体内にとり込んだ酸素の一部は、酸化力の強い「活性酸素」になるのです。

つまり、普通に生きているだけで、活性酸素は日々つくられているわけです。ただし、活性酸素が必ずしも悪者というわけではありません。その強い殺菌作用をいかして、体内に入り込んだ細菌などを撃退するなど、体を守る働きもしています。
ところが、活性酸素が必要以上に増えてしまうと、力を持て余し、正常な細胞にまでダメージを与えてしまうのです。そのことを「酸化ストレス」と言います。

私たちの体には、活性酸素をつくる仕組みだけではなく、活性酸素を除去し、酸化ストレスから守る仕組みもちゃんと備わっています。通常であれば、そのバランスが取れているのですが、活性酸素が過剰に作られたりするとバランスが崩れて、体をさびつかせる方向に傾いてしまうのです。

腸内環境しだいでポリフェノールの吸収率が変わる

動脈硬化につながる酸化ストレスを減らすには、

  1. 活性酸素を増やす要因を減らす
  2. 酸化ストレスから守る仕組みを強める

という2通りの考え方があります。

まず、活性酸素を増やす要因を減らすことを考えましょう。血管内皮細胞を傷つける原因となる高血圧、高血糖、脂質代謝異常も、活性酸素を増やして酸化ストレスを増大させることが分かっています。そのはか、ストレス、激しい運動、たばこ、飲みすぎ、紫外線、排気ガス、食品添加物なども活性酸素を増やします。

一方で、酸化ストレスから体を守る仕組みはと言えば、活性酸素の害を抑える働きのことを「抗酸化カ」と言います。体内にも抗酸化力は備わっていますが、加齢とともに衰えてしまいます。

ピークは20代で、40代になるとピーク時の半分程度になると言われています。そこで力を借りたいのが、抗酸化力を持った食品です。

代表的なのが、植物に含まれる色素や苦み成分の「ポリフェノール」有名な赤ワインの「アントシアニン」も、ポリフェノールの1つです。アントシアニンがたっぷり含まれるのはアサイーベリーです。目の疲れ、病気、トラブルに最適です。

ポリフェノールは色とりどりの野菜に多く含まれるので、「動脈硬化を予防するために、カラフルな野菜を食べましょう」と言われてきました。ただ、その一方で、ポリフェノールは吸収率が低いため、「食べても抗酸化作用が体内で発揮されないのではないか」とも、専門家の間では指摘されていました。

たしかに食べても腸で吸収されないのであれば、血管で効果を発揮してくれません。ところが、ここにも腸内フローラが関わっていたのです。腸内フローラのバランスが良ければ、ポリフェノールの吸収率も上がり、ポリフェノールをとることで腸内フローラのバランスも変わってくることが分かってきています。

腸は「恩を仇で返すこともある」と紹介しましたが、恩返しをしてくれるかどうかも、腸内フローラが関係していたということです。