月別アーカイブ: 2018年11月

腸内環境が悪いと、腸は「恩を仇で返す」

腸内環境が悪いと、腸は「恩を仇で返す」 という表現が正しいでしょうか?口から食べたものは、胃や十二指腸で体にとり入れやすいように小さく分解されて、小腸から吸収され、血管によって全身の細胞に運ばれていきます。

血管は「動脈」「静脈」「毛細血管」の 3 種類で成り立っています。心臓を飛び出した血液は、全身の動脈をかけめぐり、網目状の細い毛細血管に入って、そこで全身の細胞に酸素と栄養を渡し、二酸化炭素と老廃物を回収して、今度は静脈に乗って心臓に戻ってきます。この一連の作業にかかる時間は、たったの 60 秒ほどです。

1人の人間の血管の長さは、全部で 9 〜 10 万 km にも及びます。地球の外周は 4 万 km ほどなので、なんと地球を 2 周半する分ほどに相当します。また、血液の通り道である血管内の内陸を平らに広げると、サッカーグラウンドと同じくらいの面積になります。
血液は、これだけの長くて広い血管をかけめぐって、全身の細胞を養っているのです。

腸も臓器の 1 つなので、腸の細胞も血管から栄養をもらっています。くり返しになりますが、栄養素は腸の壁から直接、腸の細胞にしみ込んでいくわけではありません。血管から酸素と栄養を受け取り、養ってもらっているのです。ところが、腸内環境が良くないと、恩を仇で返すような現象が起こります。
血管に養ってもらっているにもかかわらず、その血管に、腸が悪いものを送り込んでくることがあるのです。

なぜ、腸は、恩を仇で返すようなことをするのでしょうか。それは、「腸のバリア機能」が損なわれているからです。腸の内側では、「上皮細胞」という細胞が密集して、腸の壁を守るように覆っています。腸のなかは、食べたものが分解されて流れてきたり、口から入ってきた病原菌が潜り込んだり、100 兆個もの腸内細菌がすんでいたりするので、余計なものが侵入してこないようにバリアを張っているわけです。

ただし、その一方で、必要な栄養素や腸内細菌たちが作ってくれた良いものは、積極的に体内に摂りいれなければいけません。ですから、腸の表面では、上皮細胞たちが「悪いものの侵入は防ぎ、良いものは通す」という取捨選択をしています。その結果が、血液の質を決めているのです。

そして、腸内フローラが悪くなると、その取捨選択が甘くなって良くないものまで通してしまい、結果として血管に悪いものを送り込んでしまうというわけです。

腸は血管によって養われているので、血管が元気でなければ腸も元気がなくなります。腸のコンディションが悪いと、血管に悪いものが送り込まれてくるので、血管も悪くなってしまいます。
つまり、腸と血管は持ちつ持たれつの関係で、お互いのコンディションを支え合っているのです。
内臓脂肪

忙しい現代人の腸は高速で老化がすすんでいる!ゆっくり規則的に食べることで若返りが可能

内臓脂肪を減らす時に避けられない「腸内フローラ」の存在

内臓脂肪や肥満の原因に腸内フローラが深く関連している

内臓脂肪や肥満の原因に腸内フローラが深く関連している ことがわかってきました。腸内環境が太る 太らないの鍵を握っているということです。

ご飯もパンもうどんでもお肉も揚げ物も、食べすぎれば脂肪に変わる…。それはそうですが、同じような食事をしていても、太りやすい人もいれば、太りにくい人もいます。

痩せの大食いというような言葉があるように痩せていても大食いの人はたくさんいます、食事の量を注意していても太ってしまう人もいます。

 

もうお分かりのとおり、「太るか、太らないか=脂肪を貯めるか、貯めないか」の大事なポイントは、腸内フローラ が握っています。

  • 太っている人と、やせている人では、腸内フローラの傾向が違う
  • 太っている人は「バクテロイデス門」が少なく、「ファーミキューテス門」が多い
  • 太っている人の腸内フローラを移植された人が、太った
  • 太っている人が体重を減らしたら、腸内フローラが良くなった

また、次のような実験があります。

無菌状態で育てたマウスに、太っている人とやせている人の腸内フローラをそれぞれ移植し、同じエサ、同じ運動量でおよそ1ヶ月間間育てたところ、やせている人から腸内フローラをもらったマウスには特に変化はなく、太っている人から腸内フローラをもらったマウスばかりがどんどん脂肪が増えて太っていきました。
しかも、人を変えて何度実験を行っても、同じ結果でした。まったく同じ生活をしていても、腸内フローラ次第で、太ってしまうということです。

内臓脂肪や肥満の原因に腸内フローラが深く関連している

では、どんな腸内フローラだと太りやすいのでしょうか。ヒントは、「太っているマウスは バクテロイデス 門が少なく、ファーミキューテス 門が多い」ということにあります。

といっても、難しい横文字を覚える必要はありませんから、安心してください。重要なのは、太っているマウスの腸内では少なくなっているバクテロイデス門の腸内細菌は、水溶性食物繊維をエサに「短鎖脂肪酸」という物質をつくるということです。

この短鎖脂肪酸が、肥満を防いでくれることが分かってきました。

肥満にストップをかけてくれる 水溶性食物繊維

太るというのは、脂肪細胞が紳胞内に脂肪を蓄えてパンパンにふくれる状態です。ひとつひとつの脂肪細胞が、血液中から栄養分をとり込んで、風船がふくらむように肥大化するのです。

腸内細菌がつくった短鎖脂肪酸は、腸から吸収され、他の栄養素と同じように血管に入って全身の細胞に運ばれるのですが、じつは、脂肪細胞は短鎖脂肪酸を見つけると、栄養分をとり込んで脂肪として蓄えることを止めるのです。つまり、短鎖脂肪酸は、肥満にストップをかけてくれる存在なのです。

一方で、短鎖脂肪酸が流れてくると、交感神経も刺激を受け、体温を上げたり心拍数を上げたりして、エネルギー消費を増やす方向に働くことも分かってきています。

というわけで、太りにくい体になるには、腸内細菌に短鎖脂肪酸をどんどん作ってもらうことが大切なのです。

バクテロイデス門の腸内細菌は、水溶性食物繊維をエサに短鎖脂肪酸をつくると説明しましたが、短鎖脂肪酸をつくってくれるのは、バクテロイデス門の腸内細菌だけではありません。ちなみに、バクテロイデス門は日和見菌に属する腸内細菌ですが、善玉菌を好む日和見菌と言われています。

少し難しいのですが、水溶性食物繊維をエサに善玉菌が短鎖脂肪酸をつくってくれる、ととらえていただければ十分です。

水溶性食物繊維が豊富な食事をしていると、それを好物とする善玉菌が増えて、そのお返しに短鎖脂肪酸をたくさんつくってくれ、私たちの体は太りにくい体になっていくのです。

ちなみに たまねぎやネギの水溶性食物繊維は毒素を排泄してくれる働き もあります。

フローラ 善玉元気 はこちら
内臓脂肪を減らす時に避けられない「腸内フローラ」の存在

内臓脂肪のためには肉や甘いものは NG 脂肪をためこみやすい時間帯がある ピーマル1(BMAL1)の働きを考慮する

内臓脂肪のためには肉や甘いものは NG 脂肪をためこみやすい時間帯がある ピーマル1(BMAL1)の働きを考慮する ことが重要です。
「糖質もたんばく質も脂質も、食べすぎて余れば、中性脂肪として蓄えられる」のはこちらの説明のとおりです。現代人は、食べ過ぎ傾向です。栄養の摂りすぎに注意を払うべきでしょう。しかし、これだけおいしいものを食べてしまった記憶は、脳にインプットされてしまっていますので、またおいしいものを食べたくなるのは避けられないのです。

ここで、1つ耳寄りなお知らせがあります。「脂肪をため込みやすい時間帯」と「ため込みにくい時間帯」があるのです。それは、「BMAL1(ビーマルワン)」という物質が関わっています。

あまり、なじみのない言葉かもしれませんが、これは、体内時計を調節する機能を持ったたんばく質です。この「ピーマル1(BMAL1)」 には、体内時計が正常に働くように調節するだけではなく、「脂肪の分解を抑制して体内にため込みやすくする」働きがあるのです。

また、「BMAL1(ビーマルワン)」は、1日の間で作用の強さが変化します。個人差はありますが、おおむね、夕方6時ころから徐々に作用が強くなり、深夜2時頃にピークを迎えて、その後は徐々に作用が弱くなっていって、午後2時頃にもっとも弱くなります。

つまりは、「BMAL1(ビーマルワン)」の作用が弱まる午後2時頃は、1日の間でもっとも脂肪をため込みにくい時間帯なのです。

逆に、深夜2時前後は、BMAL1(ビーマルワン)の作用が強まっているので、脂肪をため込みやすい危険な時間帯です。
甘いお菓子には糖質がたっぷり入っているので、脂肪に変わりやすく、本来はあまり食べないはうがいいものですが無性に食べたくなる日もありますよね。

おやつを食べるのは時間帯には気をつけて、午後2時頃にとるようにするのがいいでしょう。また、「肉=太る」というイメージがあるかもしれませんが、脂肪分の少ない肉は、むしろ貴重なたんばく源です。

具体的には豚のヒレ・モモ肉、鶏のササミ、・胸肉などが脂肪分が少なくておすすめです。でも、霜降り肉が食べたい日もあるでしょう。そんなときにはディナーよりもランチがおすすめ。ビーマル1の作用が弱まる午後2時前後に食べてはどうでしょうか。ややおそめの昼食でたっぷりおいしい肉を食べれば内臓脂肪が溜まりにくいということです。

ちなみに 糖質制限食 では炭水化物の制限はありますが、肉の制限はありません。お肉が大好きなら糖質制限食でダイエットするのもおすすめです。主食のご飯、パン、うどんがどうしても食べたい場合には 低糖質パン があるのでこちらを食べればいいでしょう。老舗オーマイパンの製品で安心です。

もちろん、脂肪をため込みにくい時間帯だからと言って食べすぎは禁物です。

内臓脂肪を減らす時に避けられない「 腸内フローラ 」の存在