便秘は腸、血管の不調の原因に

食べたものは、口から入り、食道、胃、十二指腸と消化管を通り抜けながら分解され、必要な栄養素だけ小腸から吸収されて、残りのカスは大腸を通りながら水分が吸収されたり、はがれた腸の粘膜や腸内細菌の死骸などと合流して便になって、最終的に排出されます。

ところが、排出されるべきものがなかなか排出されないことがあります。それが便秘です。「どのくらい出なかったら便秘か」という明確な線引きはありませんが、1週間以上もお通じがなければ明らかに便秘です。2、3日に1回であってもスッキリ出るようであれば、便秘とは言いません。

便秘が体に悪いのは言うまでもありません。腸と血管にとっても大敵です。
まず、出るべきものが出ないと腸内で便が腐敗して、悪玉菌が増え、善玉菌が減少してしまいます。つまり、腸内フローラのバランスが悪くなるのです。
血糖を改善してくれるアッカーマンシア菌も、慢性的に便秘の人の腸内フローラでは減っていることが報告されています。

ちなみに、便秘が続いて肌荒れがひどくなるという経験はありませんか?
これも、腸内で悪玉菌が増えた結果です。悪玉菌がつくる有害な物質やガスが、腸から血管に移って、血流に乗って全身に行き渡った結果、肌も荒れてしまったのです。

有害物質やガスが血管に入ってくるということは、もちろん血管自身にとってもダメージになります。そういう意味で便秘は血管に悪いのですが、それだけではなく、便秘が血管事故の引き金になることもあるのです。

お通じが悪くなると、トイレでいきむことが増えます。いきむと血圧がガツンと上がります。普段、上が140 mmHGの人だと200 mmHGくらいになってしまうこともあります。これは脳出血や脳梗塞の原因になります。特に、寒い冬はただでさえ血管が収縮して血圧が上がりやすくなっているので、より注意が必要です。

なんらかの病気が原因で生じる便秘は別として、普通の便秘は、原因別に次の3つのタイプに分かれます。

  1. 腸のぜん動運動が低下している「弛緩性便秘」大腸の筋肉がゆるんだり、収縮力が低下したりすると、腸のぜん動運動が十分に起こらなくなり、便が大腸内をスムーズに進まなくなります。そうすると、便が長時間大腸にとどまるため、必要以上に水分が吸収されて便がかたくなり、便秘になってしまうのです。
  2. 直腸に便が停滞している「直腸性便秘」通常は、直腸に便が入ると、直腸の壁が伸びて、その刺激で便意が起こります。ところが、せっかくのチャンスを逃したり、がまんしたりしているうちに、便意を感じにくくなり、直腸に便が停滞してうまく排便できなくなることがあります。
  3. 大腸の過緊張で起こる「けいれん性便秘」ストレスなどで自律神経がアンバランスになると、腸も緊張してけいれんし、その部分が狭くなって便がスムーズに進まなくなります。硬くてコロコロした便が出るのはこのタイプです。

便秘のタイプによって、予防策は変わります。
まず1の弛緩性便秘の場合は、筋力の衰えが原因です。ですから、スクワットの形で両膝を曲げてお尻を突き出し、左右の足に交互に体重を移動させるなど、排便に役立つ筋肉を鍛えましょう。
2の直腸性便秘や、3のけいれん性便秘の場合は、便意をがまんしないことと、なるべく規則正しい生活を心がけて、決まった時間にトイレに座ることを習慣にすることが大切です。

また食事では、どのタイプの便秘でもやっぱり食物繊維がおすすめです。特に水溶性食物繊維を多くとるように意識してください。もう少し上級レベルになると水溶性と不溶性の食物繊維は2:1で摂るのが基本です。それから、腹式呼吸も効果的です。

水溶性食物繊維ならトクホのイサゴールがおすすめです。水溶性と不溶性の比率が2:1に対策済みということろもおすすめポイントです。

内臓脂肪を減らす時に避けられない「腸内フローラ」の存在