すべての病気は5つに分類できる

生姜の効能について18項目あることを紹介しました。

現時点までに科学的に明らかにされている以外にも、生姜は「百邪(万病)を防ぎ、百邪を治す力」を持っています。

西洋医学的病名は何千も何万も存在する。何か新しく発見されれば、それと一緒に病名が増えるからです。たとえば肺炎には、それを起こす病原体の種類により、細菌性肺炎、ウィルス性肺炎、真菌(カビ)性肺炎などと分類されます。
細菌性肺炎も細菌の種類により、肺炎球菌性、緑膿菌性、黄色ブドウ球菌性といくつもに分類されます。いちいちそのように分類し、「病名」をつけ、必死で抑えようとするのが西洋医学の「治療」です。それぞれの病気を治すためにと、それぞれに対応する新しい薬が作り出されています。

これは、終わらないイタチごつこを繰り広げているようなものです。しかし、生姜はそれらを超越して、それこそ万病に効果を発揮します。「病理学」では病気を大まかに次の5つに分類しています。

  1. 炎症
  2. 腫瘍
  3. 循環障害
  4. 免疫異常
  5. 変性(退行)性疾患

この5つに、ほとんどすべての病気が含まれます。では、具体的に5つのそれぞれの症状に対して生姜がどのように効果的なのでしょう。

炎症に効く生姜の効能

炎症は肺炎、胆のう炎、肝炎など、「炎」がつく病気の稔称です。打撲、熱などの物理的因子、酸、アルカリなどの化学的因子、細菌やウィルス、真菌などの病原体のほか、体内の免疫異常(自己免疫)などで起こりますが、大半の原因が細菌など、病原体の発生によります。

特徴的な症状は、発熱、痛み(疼痛)、発赤(皮ふや粘膜の一部が充血して赤くなること)、腫脹(体の組織体や器官の一部が腫れあがること) です。

バイ菌というのは、ドブ川、肥だめ、ゴミためなど、汚いところにしか存在せず、小川のせせらぎや南海のコバルトブルーの海の中にはほとんど存在しません。

ということは、バイ菌は地球上の不要のもの、余ったもの、死んだものを分解燃焼して、土に戻すはたらきをしているということです。

体内にバイ菌が入り、肺炎、気管支炎、胆のう炎を起こすのは、「自分自身の体内(血液内) が汚れている」ということにほかならないのです。

だから体温を上げ、発汗や大小便の排せつを促し、血液を浄化する生姜は炎症疾患に効くのです。

風邪や気管支炎のとき生姜紅茶や生姜湯を飲んで発汗すると、スーツと症状( のどの痛み、セキ、頭痛など)が改善していくことが多いのはそのためです。

「腫瘍」に生姜が効くのは

腫瘍には良性と悪性がある。良性腫瘍はイボ、ポリープ、ホクロの類。「腫れ物」ではあるのですが、転移をしたり、近接の臓器に害を及ぼしません。

しかし、悪性腫瘍は、がんや肉腫など、転移をし、近隣の臓器に浸潤してさまざまな障害を起こします。

日本人の死亡原因第1位ががんです。手術で切除しても、放射線で焼いても、薬で毒殺しても、なお再発や転移をくり返すとても治療が難しい腫瘍です。

過食や栄養過剰により、元来は人体に存在しない新生物が作られてしまったのです。
いま、西洋医学のがんに対する治療方法としては、がん腫の周囲に張り巡らされ、がん腫に栄養を送り込んでいる毛細血管の新生を妨げて栄養供給をストップさせようとする「兵糧攻め」の治療法です。
がんの予防や改善には、1食を生姜紅茶にして、1日の食事の全体量を減らす、生姜紅茶で体温を上げて、体内の余剰物、老廃物を燃焼・処理することが必要です。

「循環障害」に生妻が効くのは

循環する液体(血液、リンパ液) の中に浮いている60兆個もの細胞が栄養、水、酸素などの必要物を取り込み、炭酸ガスなどの老廃物を排せつして生命を維持しています。
血液は、胃腸から吸収された栄養素や水、骨髄でつくられた赤血球、白血球、内分泌臓器で産生されたホルモン、肺から取り入れられた酸素をかかえ込み、全身の細胞に送り届ける。そして今度は細胞の生活代謝によって生み出された老廃物を受け取り、腎臓や肺から、尿や呼気として排せつしています。

血液のほかにもリンパ液、細胞間質液、細胞内液として水分は体内に存在しており、これらの水分は絶えずスムーズに流れて、体内の新陳代謝がなされなければいけません。

しかし、水分の循環に障害が起こると、いろいろな病気が生じます。それがむくみ、高血圧、うっ血、出血、梗塞です。

体内の水分の滞りがこうしたさまざまな症状が起こるのです。
このような水分の滞りを改善する生姜は循環障害に効果があるのは言うまでもありません。

「免疫の異常」に生妻が効くのは

免疫とは文字通り「疫=病気を免れる反応」です。皮ふや胃腸、肺、気管支などはそれぞれ、外界からの物理的、化学的、生物的刺激を遮断します。
よって、強酸性の胃液で細菌や有害物を無毒化したり、肺のせん毛が不要物をタンとして排せつするなども広く免疫反応といえます。

う一方、狭義には、血液中の好中球による殺菌や、リンパ球が抗体を産生して抗原(菌、花粉、ホコリなど) へ加える攻撃、NK細胞のがん細胞への攻撃など、白血球を中心とするさまざまな抗病力を「免疫」といいます。(好中球、リンパ球、NK細胞もすべて白血球の一種)。

少し専門的になりますが、ふつう、抗原が体内に侵入してくると、リンパ球が抗体という「免疫グロブリン」をつくり出し、抗原と結びつくはたらき(抗原抗体反応)をして、抗原を抹消します。

一方、抗原抗体複合物がマスト細胞を刺激して、「ヒスタミン」を遊離させ、気管支を収縮させたり、血管壁の透過性を増加してジンマシンや湿疹を起こす現象が「アレルギー」です。

また、自分自身の体の一部をリンパ球が異物(敵) と見なし、その体の組織に対して抗体をつくつて攻撃し、破壊してしまうのが「自己免疫」病です。

止血作用を担っている血小板、大腸の細胞、だ液腺や涙腺の細胞、皮ふの細胞、甲状腺の細胞などに対して抗体をつくつて攻撃すると、血小板減少性紫斑病、潰瘍性大腸炎、シューグレン病、強皮症、橋本病(甲状腺機能低下症) などが起きてくる。アレルギー反応も自己免疫反応も、たしかに「異常な免疫反応」です。

しかし、人間の体というのは常に「健康になろう」「長生きしよう」とする反応=自然良能(自然治癒力)がはたらいているのです。

よって、自然医学的には、体内の老廃物や水分を、タンや発疹として出そうとしているのが「アレルギー」であり、誤った食物(過食、肉食過剰など) によってつくられた不健康な細胞を抹殺しようとするのが「自己免疫疾患」であると考えます。

人間の歯の形に合う穀類中心の自然の食物を摂り、健康な細胞をつくり上げれば、こうした「異常」反応は起こりません。生姜には免疫を高める作用があり、アレルギー症状にも効果を発揮するのです。

「変性(退行)性疾患」に生姜が効くのは

変性性疾患とは新陳代謝が妨げられ、細胞や組織内に正常量を超えた大量の物質が沈着したり、ふつうの状態では存在しない異常な物質が存在することをいいます。
沈着する物質の種類により、タンパク質変性、脂肪変性(脂肪肝が代表)、石灰変性、結晶体変性(腎臓結石、尿管結石、ぼうこう結石、胆石など)があります。

変性性疾患はひと言でいえば、体内の老廃物、余剰物が排せつできない状態の病気です。さらにいえば、体温の低下(冷え)により、排せつが悪くなっているのです。

この考え方であれば「肥満」こそ、変性性疾患の最たるものであるといえよう。生姜は体温を上げ、発汗、利尿、排便を促すのdすから、変性性疾患の予防・改善の大きな力になるということです。

このようにほとんどすべての病気が含まれる5つの病理学的分類をみても、それぞれに、生姜が大きな効能を発揮します。

こんな実験もあります。マウスに人間の大腸がんの細胞を植えつけ、生姜の辛味成分である「ジンゲロンを与えた群」と「与えなかった群」を追跡調査。その結果、「ジンゲロン」を与えなかったマウスには平均13 個の腫瘍が見られたのですが、与えたマウスには平均4個しかありませんでした。生姜エキス=ジンンゲロン」が白血球の免疫力を強化し、抗酸化作用を発揮して、がん細胞の増殖を食い止めたものだと考えられます。