「血圧のコントロール」のポイントはまず生活習慣

血圧が高いと健康診断などで言われたらまずは、見直したり、しっかり取り組むのは「生活習慣の改善」です。アメリカの高血圧症に関する指標ですが、高血圧の人が改善すべき生活習慣と、それにより見込まれる降庄効果を示しています。

  1. 体重の減量、適正な体重である「BMI値」が18.5~24.9に維持すること。たとえば体重10kgの減量は、5~20mmHgの低下。
  2. 果物、野菜、低脂肪乳製品に富んだ食事内容にする。8~14mmHg低下。
  3. 食塩を1 日量6g以下にすることで、2~8mmHgの低下。
  4. 定期的な有酸素運動、たとえばほぼ毎日の早歩きなどを30分以上で、4~9mmmHgの低下。
  5. アルコール摂取量の制限、たとえば日本酒ならl日1合以下で、2~4mmHgの低下

が望めるとしています。
その他の改善すべき要素は、

  • 禁煙
  • 睡眠不足の解消
  • ストレスをためない

など数多くあります。
喫煙習慣が血圧を上げることは、1本のたばこを吸う前後で血圧を測定してみれば実際に確認できるでしょう。喫煙前の血圧より喫煙後の血圧は5 ~10mmHg、脈拍も5~10拍/分ほど増加します。

また、l日5時間以下の睡眠時間の人は、それ以上の人にくらべ、脳・心臓疾患の発症リスクが1.8~3.2倍になるという統計があります。睡眠不足による交感神経の緊張が血圧を押し上げてしまうことによるものです。

昨今の経済環境の悪化も、高血圧が原因となっているウェイトが大きいのです。少し前の調査となりますが、平成12年に総務省とNHK放送文化研究所が行った調査では、人間として必要な労働以外の生活時間を6時間と見積もっています。これに基本労働時間8時間を加えると14時間になります。
残りは10時間です。かりに、毎日5時間の時間外労働を続けると睡眠時問は5時間に削られます。時間外の労働時問が増えるにつれて睡眠時問は減少せざるをえないのです。1か月の労働日数を20日とすれば、通常勤務外の残業時間は100時間となります。厚生労働省も1か月に100時間を超える時間外労働をした社員、100時間を超えて数か月間の会社員については、産業医の面談による健康チェックを義務づけています。

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