サプリメント選びのための基本

サプリメントと医薬品との違い

サプリメントには、決定的に薬事法で規定された医薬品とは異なる点が何点かあります。そのうち、決定的な相違点は、医薬品であれば服用方法が確立しており、また製品に含まれる成分も決められた量になっています。当然、副作用などの可能性も明記されていますし、医師や薬剤師さんからも再三、説明があります。

一方、サプリメントは、食品として分類されるため、医薬品のような服用方法は記載されていません。また、特定の用量や用法が厚生労働省によって認可されたわけではないので、同じ主成分の製品であってもメーカーごとに主成分の含有量に多少の違いがあります。
不足している場合には、一定量より多めにとってもいいのですが、このへんは、自己判断になります。また、量をたくさん摂取したからといって効能や効果がすぐに現れるわけではないのもサプリメントの特徴です。

消費者は、メーカー名とパッケージやカタログに記載された内容でサプリメントを選ぶことになります。パッケージを見て製品を選ぶ際には、以下の内容が記載されているかどうか確認します。

成分

サプリメントに用いられる成分は、

  1. ビタミン類
  2. ミネラル類
  3. タンパク質やアミノ酸
  4. 脂肪酸
  5. 食物繊維
  6. ファイトケミカル
  7. ハーブ類
  8. 動植物に由来するその他の成分

などです。
最近は、米国では、サプリメントの中でもハープサプリメントが急速に普及しており、大人の3人に1人、数千万人もの人が何らかのハーブを摂っているというデータもあります。

サプリメントの主成分がそのまま製品名になっている場合も多いのですが、一方で、最近ではたとえば、「血管を強くする」「肝臓を守る」「体力を維持する」「風邪を防ぐ」「若返り」「アンチエイジング」といったものも見かけるようになりました。
こうした効果・効能の表記だけでなくパッケージのラベルで、具体的な成分名と含有量を確認する必要があります。また、主要な有効成分が製品名になった場合でも、同様に成分の含有量を確かめることが大切です。

 サプリメントのパッケージの見方

サプリメントを購入する際には、外装やラベル、カタログをよく確認します。特に「○○改善」などの記載があるとすぐに飛びついてしまう消費者心理をついたパッケージも多く見られますので注意が必要です。

まず確かめるのは、内容成分と含有量になります。商品名が栄養素やハーブ類の名称と異なる場合、そのサプリメントがどのような有効成分をどのくらい含んでいるのか、内容成分と含有量を見ることで確かめることができます。

また、栄養成分も参考にしましょう。エネルギー量(カロリーあるいは熱量)、タンパク質や脂質、糖質(炭水化物)といった主な栄養素別に成分が表示されているはずです。次に、原材料がきちんと示されているかも必ず確認します。原材料には、有効成分である栄養素やハーブ類の名称以外に、そのサプリメントに使用されている成分が含まれます。
つまり、サプリメントには、形状を保つための充填剤や粘着剤、表面加工のための添加物が使用されています。これらの成分には、ゼラチンやグリセリン、ミツロウなどがあります。
原材料として用いられている個別の成分の働きについては、あまり神経質になる必要はないでしょう。
ただし、過去に医薬品や食品でアレルギー症状が生じたことのある人では、サプリメントに使われている原材料でも同じ症状が出る可能性があります。カニやエビなどの甲殻類にアレルギーのある人は「キトサンの」使用には注意が必要です。カニはいいけどエビはダメ!という人の場合、特に慎重に選ぶ必要があります。
そのため、有効成分としての内容成分だけでなく、原材料名も明らかにしているサプリメントを選ぶのが重要です。また、パッケージやラベルに、実妹期限(品質保持期限)、保存方法、製造あるいは販売業者の名称と達緯先が明記されているかも確認します。商品の信頼度を知る上でも重要な情報です。

形状

通常、サプリメントの形状としては、錠剤、カプセル入り、ドリンク剤などの液体、粉末や頼粒などがあります。また、錠剤に成型したビタミン類などのサプリメントでは、チュアブルタイプといって噛み砕いて摂る種類もあります。
吸収の速度はそれぞれの形状によって異なり、一般的にはドリンク剤タイプが一番早く吸収されます。

米国製のサプリメントの中には非常にサイズが大きく、飲み込みにくいものがあります。特に飲み込む機能が低下している高齢者では、大きな形状のサプリメントは要注意です。日本のメーカーの中には、米国製のサプリメントをそのままの形状で輸入販売しているケースもあるので、嚥下機能が低下している場合や、ドライマウスなどの症状がある場合には、十分注意します。
しょう。

ハーブサプリ

ヨーロッパの他、世界各地に由来する薬草(ハープ)が、サプリメントとして利用されるようになりました。ハーブサプリメントでは、錠剤やカプセルの他にチンキ(ティンクチャー)搾汁液などの形状があります。
カプセルは、ハーブのもつ独特な不快な匂いや味、刺激性などを防ぐ目的で使用されます。ハーブサプリメントで錠剤よりもカプセルが好まれる理由は、不快な匂いがないことや飲みやすさにあるようです。また携帯にも便利なことも選ばれる理由のひとつです。

カプセルには、顆粒や粉末状のハーブに適したハードカプセルと、液状成分をゼラチンで包んだソフトカプセルの2種類があります。どちらのカプセルも、服用して10分ほどで胃液の作用により速やかに溶け、内容物が放出されます。なお、カプセルには、徐放剤といって長時間かけて内容物を放出するタイプや、腸溶カプセルといって胃酸に抵抗性をもち小腸で溶けるタイプなどもあります。
錠剤は、乾燥ハープやハーブ抽出物の粉末・馳こ、剤形を整えるための成分を加えて作られています。不快な味や匂いを少なくするためにコーティングされることもあります。

ハーブサプリメントでは、その製品がどのように作られたか、つまり栽培方法や抽出方法、および鮎の形状などが重要です。
たとえば形状に関しては、ハーブの乾燥粉末でもチンキでも治療に使用できるハーブもあれ
チンキやエキスでないと効果が期待できないハーブもあります。現在、ハ-ブ類の有効成分が特定されつつあり、そのデータに基づいてハーブサプリメントの規格化が進んでいます。
一般に、ハープ類は製品による品質の差が大きいため、信頼のおけるメーカーのものを使用するのが安全で安心です。

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