月別アーカイブ: 2012年4月

コレステロールを下げる食品(にんじん)

かぼちゃのカロテンと同様に豊富なカロテンを含むにんじん。赤い(オレンジ)色の色素がLDLの酸化を防ぎます。かぼちゃよりたくさんのカロテンを含むにんじんは毎日食べたい食材です。
カロテンの含有量は、かぼちゃは100g中、400μgでしたがにんじんは100g中、900μgにもなります。2倍以上の含有量です。さまざまな食品の中でもだんとつのトップクラスです。
カロテンの抗酸化作用は、悪玉と呼ばれるLDLコレステロールの酸化を抑制するのみならずがんのもとになる強力な活性酸素からも細胞を保護します。カロテンには、α、β、γ-カロテンと3種類ありますが、最も多いのは、β-カロテンです。一般的にカロテンというのは、β-カロテンをさしているととらえていいでしょう。

にんじんの色素成分にはカロテン以外にもリコピンという物質も含まれます。トマトの赤い色素成分です。これは、カロテンをしのぐとも言われる抗酸化力があります。
また、コレステロールを抑えるビタミンCも豊富に含まれます。にんじんに含まれるカロテンの半分は体内でビタミンAに変化するため、ビタミンCとAの相乗効果も期待できます。

また、にんじんにはペクチンと呼ばれる水溶性食物繊維も豊富に含まれます。食物繊維には、水溶性と不溶性の2種類ありますが、悪玉コレステロールに効果を発揮するのは、水溶性です。水に溶けてゼリー状になると、小腸内の胆汁酸や悪玉コレステロールをからめとり体外に排泄する働きがあります。
海藻などに含まれるアルギン酸も代表的な水溶性食物繊維としてコレステロール値の低下に効果を発揮します。

コレステロールを下げる食品(かぼちゃ)

かぼちゃの黄色い色素であるカロテンは、抗酸化作用があり、LDLの酸化も防ぐ栄養素があります。カロテンは、果肉に含まれるカロテノイドの一種です。
カロテンは、脂質の抗酸化作用が強力で活性酸素による悪玉コレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化の進行を抑制します。かぼちゃに含まれるカロテンの含有量は、100g中、400μgです。100gというのは、ふたきれほどですからカロテンを摂取したいのであれば、かぼちゃは最適です。
また、かぼちゃにはビタミンEも豊富に含まれます。老化を防ぐビタミンとして「若返りのビタミン」などとも呼ばれ肌の老化や動脈硬化、がんといった加齢による症状の予防に効果を発揮します。こうした効果は、ビタミンEのもつ強力な抗酸化作用によるものです。

最近の報告では、ビタミンEは酸化LDLコレステロールから血管を保護する作用があり、LDLが血管壁に侵入するのを防ぐ効果があることがわかりました。
抗酸化作用と血管保護作用の相乗効果によりコレステロール対策をする人には是非おすすめの食材です。

カロテン、ビタミンEだけでなくビタミンCも豊富に含まれ、ビタミンCも抗酸化作用のある成分ですが、ビタミンCはビタミンEの抗酸化力を高める働きがあります。
カロテンは体内でビタミンAに変化するビタミンEとCの効果を持続させるため、3つの栄養をを一緒に摂取するとより効果的で、抗酸化力もアップします。カロテン、ビタミンE、Cと同時に摂取できるかぼちゃは理想の抗酸化食品なのです。
カロテンは、脂溶性のため油と一緒に摂取すると吸収力がアップします。ドレッシングなどを欠けて食べるといいでしょう。

コレステロールを下げる食品(大豆加工食品)

大豆は、コレステロールを下げる優秀な食材と紹介しましたが、大豆加工食品も同様に大豆の有効な成分を丸ごと含んでいます。
大豆加工食品の代表である納豆は、日本人に人気のおかずですが、大豆加工食品の中でも血管壁に付着した悪玉コレステロールを取り除くレシチンが豊富に含まれます。
納豆をつくる過程で生まれるナットウキナーゼは、体内で分泌される、血栓を溶かす効果があります。ナットウキナーゼがコレステロール値を直接的に下げるかはまだ確認されていませんが、高コレステロールによってつくりだされる血栓を溶かすので、結果的に高脂血症による動脈硬化に役立つということです。

大豆を炒めて粉にしたきな粉には、大豆由来のイソフラボンが大豆加工食品の中で一番多く含まれます。イソフラボンは、コレステロールの調整を行う肝臓に作用して、悪玉のLDLコレステロールを減らし、善玉のHDLコレステロールを増やします。さらに活性酸素による脂質の酸化を防ぐ抗酸化作用が高いので、LDLの酸化によって動脈硬化が進行するのを防ぎます。
イソフラボンは、過剰に摂取しても蓄積されずに余った分は排出されてしまいます。
体に必要なイソフラボンの量は、きなこ大さじ3杯程度です。

凍り豆腐は、豆腐を低温で凍結、乾燥させた大豆加工食品で、有効成分が凝縮されているため、コレステロールを抑制する働きもさらにアップします。
また、凍結の際に大豆たんぱくが変化し、コレステロールを排泄する作用が増すことも確認されています。高コレステロール対策には積極的に利用するといいでしょう。

肉よりたんぱく質たっぷりの凍り豆腐がおすすめ